カロテンはみかんやニンジン、ほうれん草などに多く含まれる色素で、語源はニンジンと言われています。キャロット、キャロテン、カロテンということでしょうかニコ?カロテンは過剰に摂取しても毒性はありませんが、血中のカロテンが高い状態(高カロテン血症)が続くと、手のひらや足の裏が黄色くなることがあります。お正月にみかん食べすぎて手が黄色くなるのはこのためです。

 

カロテンの作用

カロテンはビタミンAの供給源あり、抗酸化作用により身体を有害な活性酸素から守ってくれ、また、免疫を高めるはたらきもあるとされます。

カロテンを豊富に含む食材

ニンジンの他、みかんなどの柑橘類、かぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜や、バター、卵黄などに多く含まれます。カロテンは肝臓でビタミンAに代謝されるので、肝臓の機能が低下している場合、ビタミンAに変換できない分のカロテンが溜まります。また、カロテンは脂溶性のため、高脂血症の人は血中濃度が上昇しやすいとされます。

 

カロテンは油脂と摂取すると吸収率が上がるので、例えば、ほうれん草のバター炒めや、コーンバターは栄養学的にも理にかなった組み合わせといえるでしょう。野菜のトマト煮(ラタトゥイユ)+卵なども良い組み合わせですね。

 

高カロテン血症

カロテンを摂り過ぎると高カロテン血症となり、カロテンの高い状態が1~2ヶ月続くと、手のひらや足の裏が黄色っぽくなりますが、カロ

テンの過剰摂取を止めれば2~3ヶ月で元に戻ります。ちなみにカロテン自体の食事摂取基準はありませんが、健康日本21では1日120gの緑黄色野菜の摂取が推奨されているので、これを心がければ自然と十分なカロテンも摂取できると思います。

 


青柳とカロテン

 

さて話は変わりますが、日に日に暖かく、ぽってりとした空気になってきましたね。桜などの百花が花開き、草木の青々しさが香り、まさに春!といった感じです。私は和食が大好きなのですが、春は貝がふっくらと身をもちます。桃の節句の定番 はまぐりや、ミル貝、赤貝など、和食やお寿司屋さんは貝祭りになります。

 

 

この橙色の貝は〝青柳〟といいます。産地や個体によって色味の濃さに差がありますが、これは青柳が食べるプランクトンに含まれるカロテンの違いだそうです。貝も人も同じ生き物ですもんね。美味しい季節のものがいただけることは本当に幸せです。ちなみに赤貝の赤みは人の血液と同じ、ヘモグロビンです。

 

余談が多くなりましたが、春は動物も人も活発になれる時期。新学期も始まりますが、また1年がんばろうと思います。