2010年のW杯での惨敗を受け、A代表だけでなく育成年代から改革に取り組んできたイタリア。ポゼッションを重視した攻撃的なサッカーを目指す取り組みは少しずつ成果が出ていると感じさせる内容であった。
守備ではイングランドの最終ラインに対して、2トップ+2SHでハイプレスをかけ4対4の状況を作り出しミスを誘発させ、素早い攻守の切り替えからボールを奪いマイボールにした。2トップは頻繁に裏を狙い、サイドに流れて受けて高い位置で起点を作った。前半は奪ってからあまりパスをつながず、Verrattiのロングボールを使って縦に早い攻撃を仕掛けた。さらに、Insigneは左サイドからのドリブルでアクセントを加えチャンスを演出した。しかし、イングランドに引かれてしまうと攻めあぐね、ロングボールで裏を狙うという単調な攻撃に終始し前半は無得点。
後半も単調な攻めを続けていたイタリアは60分、Gabbiadiniを投入し足元へのくさびを増やして攻撃に変化を加える。そして、Gabbiadiniが足元で受けるフリをしてワンタッチで反転しようとしたところをファウルで止められFKを獲得。このFKをInsigneが直接決めて均衡を破った。交対策、戦術変更が見事に当たった形で先制に成功したイタリアはこの1点を守りきり勝利した。
ポゼッションで圧倒し試合を支配し受動的なサッカーからの脱却を印象付けたが完成度はまだまだであり、得点もセットプレーからの1点のみと決定力不足という課題も浮き彫りになった。ボール支配率は58%を記録したが、アタッキングサードでの崩しの質が低く攻撃が単調になってしまっていた。さらにシュート数13本に対して枠内シュートが2本(前半はシュート数7、枠内0)と少ない。勝ち上がっていくにはいかに少ないチャンスをものにするかが重要であり、シュート精度を高めていく必要がある。
「大会のスタートとしては良い結果。しかしまだ何も成し遂げていない。」と試合後に語ったDevis Mangia監督に油断はない。第2戦の相手、開催国イスラエルに対してどのような試合をするだろうか。