滞ってる、諸手続きが…
とりあえず、すべきことは八方手を尽くしてやってるつもりだけれど
申請はしたものの結果待ちで、この待ち時間が非常に長い
何も身動きできず、ただ待つのみ…
日本でよくあるケースとして聞くのが、
もちろんご家族を亡くすのはご遺族の方にはつらいことだけれど、そ
れでも保険金が入る、ご主人名義の住宅ローンがちゃらになる、などと言う点。
残念なことに、私の場合は保険金というものが無し…
あまり日本のように保険金システムがポピュラーでない、少なくとも私の知る限りでは。
駐在員の妻の方などに聞いたこともあった。
「今回主人が私名義で受け取り2億のものに入り換えてくれたの。」などと。
積み立て年金型のような微々たるものに私自身がなんとか加入してる程度で、
私がひとりで子供達と母子家庭として長らく暮らしていたところに入ってきた彼、
しかも若かったので、まったく保険には疎かった。
昨年の兄の急死以来、自分も怖くなってきたとよくボヤいていた彼に、
会社の人に聞けばわかるから、年明けにでもちゃんと相談してみれば？
などと話していた矢先のこの災難。
おまけに、抱え込んだ借金は私名義のもので、
私が死んだりした場合はちゃらになっても
婚姻時に契約を交わしていなかったために、不の負債まで
仲良く共有することを強いられて、
引退して以来ずっと私名義の借金を返していてくれた。
離婚しちゃえばいいのよ？楽になるんだから
って言っても
借りたものは返さなくちゃだし、僕にも責任がある。
キミとは何があっても絶対別れない
その一点張りだった…
日本では自己破産もよくあると聞く。
カード地獄に陥った人達。浪費癖で計画的に購入できなかったりなどの
個人的なマイナスなケースもあれば、ビジネスで抱えた負債のせいなどでも。
ブラックリストに載って、クレジットカードもしばらく持てない
などの制約があったとしても、
受理されれば、とりあえず債務からは逃れられるんですよね？
悲しいかな、福祉が行き届いているようなプラスイメージがあるこの国なんだけれども
たとえ自己破産宣告しようが、借金はちゃらにならない。
たとえ生活保護を貰おうが最低5年間は払い続けなくてはいけないし、
管財人のような人に口座、収入すべて管理されるらしい。
もちろん不動産、車などは手放さなければいけない・・・
そして、この最悪なケースが私に適用されることに。
もう、ビジネスも手放した、
貯金もすっからかんになりました、
車も持ってかれます・・・
こんな状況で、失うものは何も無いから、怖いものも、もう無いよ！
20数年前に初めてこの国にやってきたときは、トランクひとつ。
あとで届いたみかん箱サイズの段ボール7つほどだけが全財産。
まったくのゼロからのスタートだったから
またゼロに戻るだけのこと！
もしもマイナスになったとしても、あの頃の苦労を乗り越えて来てるから、
今度もやれないことはないだろう。
もうすぐ成人する上のふたりもいるし、
こうして家族が持てたことは少なくともマイナスなんかじゃないし・・・
命までは持ってかれないよ、心配しなくたって！
慰めにもならない母の言葉だけれど、
そう言えば、また日本でのケースで
サラ金などの闇金融に手を出した人達が、毎日嫌がらせの電話や会社にまで来たり、
家族親戚まで巻き込まれ・・・なんて、取り立てで追い詰められている人がいると。
少なくとも身寄りがまったく無い私には
迷惑のかかる家族、親戚もなく、知られて困る会社もない。
怖い人がドアを叩きに来ることもないんだから・・・
となぜか、ホッとしたりもする。
諸手続きの待ち時間のお昼どきに付き添ってくれている古くからの友人が、
食べて元気つけないとだめだからと、カフェでお昼をごちそうしてくれた。
老カップルが多いことに驚く。
いいよね、仲良くこうやってふたりで来るはずだったのよ、私だって・・・
涙が出そうになる。
そして同時に驚いたことに、おひとりさまランチの老人の多いこと、多いこと！！
老人も老婆もヨボヨボでヨレヨレ！
なのに、定食になったフレンチぽいコース料理を
ワインやビールまで頼んで、黙々とひとり食べている。
その食欲、いったいどこから来るの？？
ってくらいガツガツ貪ってる老人見たら虚しくなっちゃったよ・・・
私もあんなふうにひとりで食事しに出かけられるようになるのかしら？？？
ならなくちゃいけないのかしら？？？
とにかくポジティブ思考でいこうね、辛くても！
ネガティブになると目の前に開かれた扉にも気付けないし、
人生何があるかわからないんだよ
って。
うん、ほんとね。人生なんて、いったい何があるかほんとにわかんなかったわ。
ただ、「絶対」と「永遠」が無いことを知ったわ。
それでも、貴方の思い出だけは、永遠だけれど・・・