2023年度 1度目の持久走 | 三重県の高校教員Nのブログ

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地理歴史・公民科の教諭が、日課のランニングや史跡訪問の様子等をレポート。

 本日午前中、高校1年生の体育授業の持久走に混ぜてもらいました。このようなことするようになって、9シーズン目です。

 同一授業の中で、男子2.4㎞(300mトラック8周)、女子2.0㎞(250mトラック8周)を1本ずつ(計2本)、現実的な目標として5分/㎞ペースで走り切ることをテーマにして臨みました。これとは別に夕刻、個人の練習を行いました。

02.40㎞走(4分16秒/㎞)
02.01㎞走(4分19秒/㎞)
14.13㎞走(5分50秒/㎞)

 一本目(男子の部)では、私のすぐ後ろについている生徒が、終盤になって前に出て先着していました。バスケットボール部員で、授業も担当している生徒ですが、午後の授業後にこの時のことを訊くと、「先生がペースをつくってくれたので、このタイムでゴールできました。自分一人だったらペースが乱高下しそうなので、このような結果にはならなかったと思います。」という趣旨のことを言っていました。さすがに男子の部では1㎞あたり4分を上まわるタイムでゴールする生徒が散見しました(2.4㎞の場合は9分36秒)。
 
 5分程度の休憩ののちに・・。

 二本目(女子の部)では、いきなり5人の生徒に「大逃げ」されました。このうち4人までは、250mトラックの2周目までに捉えましたが、最後の一人(バスケットボール部員)には粘られました。6周目でようやく捉えて、そのままゴールしました。その組の先頭着でした。自分の可能性を信じて、失速覚悟で「大逃げ」しようとする姿勢は、個人的にとても「高校生らしさ」を感じて好きです。失敗を恐れない空気感が、何とも愉快でした。臆病な自分には、なかなかできないことなので。

 授業終了後、ある男子生徒から質問を受けました。
 「毎日走ったら、速くなりますかね?」

 全く面識のない生徒でしたが、いかにも文化系の生徒で、日常的な運動はしていない風情でした。正直に申し上げて、高校時代の私自身そのものでした。
 私の回答の要旨は、以下の通りです。

 必ず速くなれるよ。他人と比べて速くなるという意味ではなくて、自分の中でよく身体が動くようになって、タイムも速くなるし、そこまで苦しまずに長い距離を走れるようになるよ。そのためにはセレモニー的に1回のみ、強い負荷で長く走って終わるのではなく、少ない分量で、その代わり毎日走って習慣化した方が、結果として速く走れるようになるよ。自宅の周辺にまずは1㎞のマイコースをつくって、ウォーキングを併用しながら、やってみたら。

 体育授業は、部活動とは異なり、運動が不得意の生徒も参加するので(当然ですが)、様々な意味で勉強になります。世の中全体として、ランニングを愛好する人の割合は決して高くないことに、気づかせてもらえます。タイムトライアルで結果を残すだけではないランニングの付加価値を、高校時代にどのように体感してもらうか、改めて考えたいと思いました。
 私は体育教師ではありませんが。

[写真は、勤務校の校庭にて]
(2023.12.8撮影)