先日、友人からのお誘いで、ダグラス・ラミスさんのお話を聞きに行きました。「世界がもし100人の村だったら」の著者ですが、日本人の意識の変化にはなるほど、と思いました。
第二次世界大戦が終わった時、9歳だったラミスさんは、青年になって海兵隊に入隊したそうです。戦場を体験する事なく除隊し、1960年代に関西外大で日本語を勉強をしていた間、多くの学生達から「子供の時に戦争を経験し、二度と戦争は嫌だ。今、憲法9条があるから、戦争はしない」と聞かされたそうです。あれから数十年が経過し、日本人の表現の仕方が、「私たちには9条がある。だから戦争できない」というように、憲法が先にありき、だから戦争しないんだ、と変化した、というのです。国民の心情、「あんな残酷な戦争は絶対嫌だ」が始めにあった戦後からは、意識の上で大きな違いだと。
ゴスペルレッスンで、あるメンバーが、「中学保健体育の必修武道の中に銃剣道が追加されたそうだよ」、と話してくれたのが今月の始めでした ニュースでもそのような話題流してないし、もしかして日本を留守にしていた時に報道されてたのかな、とまわりのママたちに聞いてもほとんどが知らないよう。調べてみると、文部科学省が今年3月31日付官報で「新学習指導要領」を告知したようです。この指導要領は時代に合わせて10年ごとに改訂されるようで、新しい指導要領がこの3月に出され、実施されるのが、東京オリンピック開催の2020年度以降ということですが、銃剣道、とは聞き捨てならない
日清戦争(1894)以降、近接戦闘の技術として実践された戦法のようですが、現在では銃剣道の指導を受けている9割以上が自衛隊員達だそう。小銃を模した木製の棒(木銃の先には衝撃を軽減するようゴムがついているらしい)と防具で戦うそうです。攻撃方法は刺突で、自衛隊員曰く、銃剣道という競技を一言で説明するなら「相手の心臓を一突きにすること」だそう。
2016年12月の中央教育審議会の「学習指導要領などの改善及び必要な方策などについて(答申)」に、すでに学校での必修武道の一つに銃剣道が加わっていたらしく、水面下ではしっかり動きがあったのですね。元自衛官のS参院議員の押しも大きかったようで、曰く 「武道とは」(つまりは銃剣道を指していると。。。)~「心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、人間形成の道」、だそう。美辞麗句 言葉はいくらでも物事を正当化しようとできるんですね。人間形成は、芸術面からも情操を高めることで、はるかに良い結果が導き出せるのでは。。。
ウチの息子たちが高校在学の終わり頃、自衛隊員募集のパンフが送られてきました。現在隊員不足と言われているので、銃剣道を指導できる退職自衛官を学校に送り込むことで、隊員をリクルート?もあるとか。。。(退職自衛官の再就職口確保?とも。) 因みに銃剣道、を取り入れるかは各学校の判断のようではありますが、導入による意識の上での影響は多大。
M学園の教育勅語、銃剣道、最近の世界の出来事・事件、今まで日本の暮らしの中で遠くにあったものが段々生活の中に忍び込んで来ているような感じがします。戦争、っていつも「気が付いたらその中に入って(巻き込まれて?)いた」というものだそうです。絶対に避けないとね