こちらのマイソール工場ではサンダルウッドの香をつくっているというので、見せてくれと頼むと、オジさんは私を別棟につれていきました。そこでは、10人くらいの人が、パックにつめたり、箱に入れたりしてました。
「どこでつくってるの?」と聞くと、「ここではつくっていない」と言います。
つくるのは全部内職の人たちに出すということです。
ああ、そうなんだ!
それで一人の人の住所を教えてもらって、リキシャのおっちゃんと一緒に探しました。
そこは工場から10分くらいリキシャでいったところ、ごちゃごちゃした下町の長屋街の一角でした。
まじゅはこういうところ、大好きなんですよ。
チャイ屋さんがあり、ケロシンストーブの店があり、ベッドを路上で作っている建具屋があり、ごちゃごちゃしてるけど、イキイキしてるんです。たいてい、こういうところは。

たまたま聞いた角の店のその通りにその家がありました。
なかでひとりの女の人がもくもくと線香をつくってました。
うわー、すげー、早いんですよ。4秒で1本つくるってかんじかな。ちゃっ、ちゃっ、ちゃっ、とみるみるうちにできていきます。
「一日に何本つくるの?」と聞いてもらったら、隣りにいた若い女性が英語で答えてくれました。
「一日、1000本つくるのよ。それで、25ルピー(約70円)」
うわ、安い! よくそれで生活できるもんだ、と思います。

マイソールの市場で人参が1キロ18ルピー。ゴアは1キロ50ルピーだから、ゴアよりは安いけどね。
子供がいたので、「女の子?」と聞くと、「男の子」だと言います。ジュネ君、3歳。
まじゅの娘シーナちゃんも同じ年頃なので、つい感情移入してしまった。
それにしても、ジュネという名前は、スーフィーの偉大な師のひとりと同じ名前です。
立派な人になってくれるでしょう。
この写真、送ってあげなくちゃ・・・約束したから。



というわけで、きょうはマイソールの手作りサンダルウッド香の製造風景でした。


ほかの写真などはこちらのページからどうぞ。