はじめに

 

広島県

広島地区・広島西地区・芸北地区

広島市(中区・東区・南区・西区・安佐南区・安佐北区・安芸区・佐伯区。平成の大合併で編入した湯来町は佐伯区に)、府中町、海田町、熊野町、坂町、大竹市、廿日市市(旧廿日市市・大野町・佐伯町・吉和村・宮島町)、安芸太田町(加計町・筒賀村・戸河内町)、北広島町(芸北町・大朝町・千代田町・豊平町)、安芸高田市(吉田町・八千代町・美土里町・高宮町・甲田町・向原町)。

広島地区はもちろん、広島西地区も大半が広島都市圏であり、廿日市市や大野町も通勤率が高い。なので、広島地区に含めた。なお、大竹市のみ岩国地区に編入とした。

芸北地区が悩みどころだ。現在は3市町に分かれているが、そのいずれもが広島市とのつながりが深く、ヨコのつながりが浅いのだ(北広島町~安芸高田市はそれなりにあるらしいのだが、同じ郡のはずの2町のつながりは特に浅い(というか、広島市を経由しないとアクセスしにくい)。これは、まとめて広島市に入れるしかないと判断した。これで、前回の高知地区と並び、3000㎢という大きな地区になってしまったが、仕方ないと判断した。

なお、ちょっとでも減らすために、三次市とのつながりが深いという高宮町のみ備北地区に編入することにする。

よって、大竹市・高宮町以外の3地区全体がひとつとなった。今回、中四国州でも古くから発展した地区ということで、府という扱いにする。ということで、広島府にする。なお、中四国の州都は岡山にするため、府が複数ある近畿州を除けば唯一州都でない府ということになる。

 

広島市8区と、それ以外に1市20町2村である。

広島市のうち、昭和の大合併期までの市域を区部とする。該当するのは中区、南区、東区(旧安芸町以外)、西区だ。それぞれの区の人口規模もおおむね申し分ないが、西区のみ、おおよそ太田川放水路で分割し(ただし、三篠は東側)、東側を新・西区として残す。西側の区域は、名前に非常に迷うが、緑区とでもしておく。

 

昭和の大合併以後の区域については以下の市町になる。

・東区旧安芸町:温品町に。

・安佐南区:祇園・安古市・佐東→武田市、沼田市

・安佐北区:可部市、高陽市、白木町、安佐町

・佐伯区:五日市市

・安芸区:矢野市が独立。船越が海田市に編入。残りは瀬野川市に。

 

そして、最後に広島市外だ。
・湯来町:砂谷町、水内・上水内→水内町に分割。

・佐伯町・吉和村:友和・玖島→友和町、津田・浅原・四和・吉和→津和町に分割。

・千代田町:八重・川迫・本地→八重町、壬生・南方→壬生町に分割。

・府中町・海田町・大野町:市に昇格

 

ということで、広島府は中区・南区・東区・西区・緑区・武田市・沼田市・可部市・高陽市・五日市市・矢野市・瀬野川市・廿日市市・大野市・府中市・海田市・温品町・白木町・安佐町・砂谷町・水内町・熊野町・坂町・友和町・津和町・宮島町・加計町・筒賀町・戸河内町・芸北町・大朝町・八重町・壬生町・豊平町・吉田町・八千代町・美土里町・甲田町・向原町の5区11市23町となった。

 

呉地区
呉市(旧呉市・音戸町・倉橋町・下蒲刈町・蒲刈町・安浦町・川尻町・豊浜町・豊町)、江田島市(江田島町・能美町・沖美町・大柿町)。

大半が呉都市圏だが、江田島市は広島都市圏の方が多い。ただし、広島郡が前述の通り非常に大規模であること、そして陸続きになっているのは広島ではなくくれということを考慮し、呉地区のままとする。

四国の巻で述べた通り、関前村をこちらに編入する。また、呉都市圏の東広島市黒瀬町も編入する。

というわけで、以上をひとつの郡とする。安芸郡と豊田郡の境界である呉を中心に発展したことから、都市名より呉郡とする。本案唯一の1文字名称郡となる。


・呉市:呉・警固屋・吉浦・天応→呉市、広・阿賀・仁方→広市、昭和市、郷原町に分割。

・関前村:豊町に編入。

 

ということで、呉郡は呉市・広市・昭和市・郷原町・音戸町・倉橋町・下蒲刈町・蒲刈町・安浦町・川尻町・豊浜町・豊町・江田島町・能美町・沖美町・大柿町・黒瀬町の3市14町となった。

 

広島中央地区
竹原市、東広島市(旧東広島市・黒瀬町・福富町・豊栄町・河内町・安芸津町)、大崎上島町(大崎町・東野町・木江町)、三原市大和町。

東広島市そのものが広島都市圏であり、その兼ね合いで同様に広島都市圏に属する町がいくつかある一方、呉都市圏である黒瀬町や三原市に合併した大和町を含む。これらはそれぞれ呉地区・尾三地区に編入とする。

残りをもってひとつの地区とする。豊田郡と賀茂郡なので、縁起がいい字を1字ずつ取り、豊賀郡とする。

 

・東広島市:合併前の4町に戻し、西条市・八本松町・高屋市・志和町に。

・竹原市:東野・荘野・仁賀・田万里→賀茂川町、残り→竹原町。

 

ということで、豊賀郡は西条市・高屋市・八本松町・志和町・福富町・豊栄町・河内町・安芸津町・竹原町・賀茂川町・大崎町・東野町・木江町の2市11町となった。

 

尾三地区

三原市(旧三原市・本郷町・久井町)、尾道市(旧尾道市・因島市・瀬戸田町・御調町・向島町)、世羅町(旧世羅町・世羅西町・甲山町)。

三原都市圏と、福山都市圏からなる。というのも、尾道市自体が福山都市圏だからである。このほか、御調町も福山都市圏だが、これは府中市に近いことによるものであり、福山市からは離れていること、そもそも府中市への通勤率もさほど高くないことから、スルーしたいと思う。

ということで、上記の区域はそのまま尾三地区として残し、既に述べた通り、大和町や愛媛県上島町を入れて尾三地区としたいと思う。郡の名前は尾道・三原ともに旧御調郡なので御調郡としたい。

 

・三原市:須波・幸崎・鷺浦→須波町が独立、沼田西・小坂・高坂を本郷町、八幡町を久井町に編入。

・尾道市・向島町:美ノ郷・木ノ庄・原田→美木原町。浦崎町・百島町は福山地区へ。向島町と尾道市向東が向島市に。

・大和町:神田町を独立。残りは白竜町に。

・世羅町・甲山町:甲山町の旧甲山町以外(宇津戸・東・三川、せらひがし小校区)→世羅東町、西大田町(世羅地区。津口を含む)を独立し、世羅町(西太田以外)・旧甲山町→世羅町に再編。

・因島市・瀬戸田町:瀬戸田町と因島市東生口が生口町に。

・魚島村・生名村:弓削町に編入。

 

ということで、御調郡は三原市・尾道市・須波町・本郷町・久井町・神田町・白竜町・美木原町・生口町・因島町・向島町・御調町・世羅町・三川町・西大田町・世羅西町・弓削町・岩城町の2市16町となった。

 

福山地区

福山市(旧福山市・内海町・沼隈町・神辺町・新市町)、神石高原町(油木町・神石町・豊松村・三和町)、府中市(旧府中市・上下町)

全域を福山地区として残す。また、岡山県であるが、福山と関係が深い笠岡市・井原市も含めることにする。前述の通り、尾道市の一部も入れている。これらを、福山市の古い郡の名前であり、一時期は県名だった深津郡とする。

 

・福山市:赤坂・瀬戸・津之郷・山手・郷分→済美町、鞆・水呑→鞆の浦町、松永・尾道市浦崎→松永市、芦田町、駅家・御幸→駅家市、加茂町。さらに熊野を尾道市百島とともに沼隈町に編入。残りは福山市。

・神辺町:市に昇格。

・府中市:明郷校区を明郷町とする。残りは府中市。

・三和町:来見町、小畠・高蓋→小畠町。

・笠岡市:城見・陶山→城山町、吉田・新山・北川・矢掛町小田→小田町(北川・小田が同じ中学校区にあたる)。残りは笠岡市。

 

ということで、深津郡は福山市・松永市・神辺市・駅家市・府中市・笠岡市・井原市・済美町・鞆の浦町・芦田町・加茂町・内海町・沼隈町・新市町・油木町・神石町・豊松町・来見町・小畠町・明郷町・上下町・城山町・小田町・芳井町・美星町の7市18町となった。

 

備北地区

三次市(旧三次市・甲奴町・君田村・布野村・作木村・吉舎町・三良坂町・三和町)、庄原市(旧庄原市・総領町・西城町・東城町・口和町・高野町・比和町)。

双三郡と比婆郡ということになるが、あくまで対等な合併ということで、備北郡という名前にする。なお、安芸高田市高宮町と島根県邑南町旧羽須美村も含めることにする。

 

・三次市:川地中校区(旧川地村・秋町・青河町)→川地町、神杉・田幸・和田・川西→塩町が独立。
・庄原市:高・永末小校区(旧高村全域、庄原町一部)→高末町、本村・峰田→本田町、山内西→山内町、山内北→川北町。残りは庄原町に。
・東城町:小奴可・八幡→小奴可町が独立。

 

ということで、備北郡は三次市・川地町・塩町・甲奴町・君田町・布野町・作木町・吉舎町・三良坂町・三和町・庄原町・高末町・本田町・山内町・川北町・総領町・西城町・東城町・小奴可町・口和町・高野町・比和町・高宮町・羽須美町の1市23町となった。

 

ということで、広島県がこれで完了した。以下が広島府と5郡、5区26市105町の一覧と地図である。

島根県

松江地区

松江市(旧松江市・鹿島町・島根町・美保関町・東出雲町・八雲村・玉湯町・宍道町・八束町)、安来市(旧安来市・広瀬町・伯太町)。

このうち美保関町・伯太町が米子都市圏である。迷ったが、米子地区に入れることにする。あとは松江地区としてまとめる。郡の名前は松江に関しては八束郡(安来市は能義郡だが…)だが、合併前は島根郡であり、それが県名の由来になったことを考慮し、島根郡とする。

 

・松江市:古江・大野・秋鹿→秋鹿町、本庄町、乃木・忌部→乃木市、大庭・竹矢→湖東町が独立。

・安来市:宇賀郷(佐久保以外)・大塚→宇賀郷町が独立。残りは安来町に。

・広瀬町:広瀬・山佐→広瀬町、比田・布部→上能義町に分割。

・島根町:潜戸町に改称。

・東出雲町:揖屋町に改称。

 

ということで、島根郡は松江市・乃木市・秋鹿町・本庄町・湖東町・鹿島町・潜戸町・揖屋町・八雲町・玉湯町・宍道町・八束町・安来町・宇賀郷町・広瀬町・上能義町の2市14町となった。

 

雲南地区

奥出雲町(仁多町・横田町)、雲南市(大東町・加茂町・木次町・三刀屋町・吉田村・掛合町)、飯南町(頓原町・赤来町)。

特に、境界変更が必要なところはないかと思われるが、大原郡・飯石郡・仁多郡と3郡合併なので名前に迷う。雲南地区という名前であるが、後述するが出雲地区を出雲郡にしたいので、雲の字がかぶるためあまり使いたくなかった。ということで、斐伊川上流域ということで斐伊郡を提案したい。簸川郡と意味的にかぶるが、簸川郡は使わなくなるし、字も違うし、そもそもかつての斐伊郷も木次のあたりなのでこちらのほうが適当だと判断した。

 

・仁多町:阿井町を独立。
・横田町:馬木町を独立。
・大東町:海潮町を独立。
・赤来町:赤名・谷→赤名町、来島町に分割。

 

ということで、斐伊郡は三成町・阿井町・横田町・馬木町・大東町・海潮町・加茂町・木次町・三刀屋町・吉田町・掛合町・頓原町・赤名町・来島町の14町となった。

 

出雲地区
出雲市(旧出雲市・平田市・斐川町・佐田町・多伎町・湖陵町・大社町)。

現在は全て出雲市である。そして出雲都市圏である。出雲国の国府などの組織は松江市側にあるのだが、出雲大社があり、「出雲」といえばむしろこちらという認識が強いと考えられるため、出雲郡という名前にしたいと思う。というか、実は、昔「出雲郡」は実在したそうな。もっとも、のちの斐川町域であり、旧出雲市は神門郡だそうだが。

 

・出雲市:朝山・稗原→朝山町、神西・神門→神門町が独立。残りは、かつて中心部が塩冶郷だったことから塩冶市とする。
・平田市:平田・灘分・国富・久多美・佐香・西郷→平田町、鰐淵・西田(西郷以外)・北浜→十六島町、桧山・東・伊野→一畑町に分割。
・斐川町:直江・出西・伊波野・久木→直江町、荘原・出東→荘原町に分割。
・佐田町:窪田町、須佐町に分割。

 

ということで、出雲郡は塩冶市・朝山町・神門町・平田町・十六島町・一畑町・直江町・荘原町・窪田町・須佐町・多伎町・湖陵町・大社町の1市12町となった。

 

大田地区
大田市(旧大田市・温泉津町・仁摩町)、川本町、美郷町(邑智町・大和村)、邑南町(羽須美村・瑞穂町・石見町)、江津市桜江町。

このうち温泉津町・桜江町が浜田都市圏となっている。ただし、いずれも江津市の通勤圏に入っていることによるものである。今回は江津市と合併している桜江町は浜田地区に入れ、大田市と合併している温泉津町はそのままとした。このほか羽須美村は広島県備北地区に入れた。

よって、その残りを大田地区とする。安濃郡・迩摩郡・邑智郡と3つの郡を跨ぐ。今回は、他の石見地方の郡も合併した郡が多いことから、○石見郡という名称でそろえることにする。こちらは東石見郡ということになる。

 

・大田市:久利・大屋→久屋町、大森・大代→大森町、川合町、三瓶町、波根・朝山・富山→朝波町が独立。残りは大田町に。
・邑智町:粕淵・浜原・沢谷→粕淵町、吾郷・君谷→吾郷町に分割。
・石見町:矢上町に改称。

 

ということで、大田町・久屋町・大森町・川合町・三瓶町・朝波町・温泉津町・仁摩町・川本町・粕淵町・吾郷町・大和町・瑞穂町・矢上町の14町となった。

 

浜田地区
浜田市(旧浜田市・金城町・旭町・弥栄村・三隅町)、江津市(旧市)。

こちらはすべて浜田地区でよかろう。そして、前述の通り江津市桜江町も含める。こちら、那賀郡ほぼ単一だが、両隣に合わせ中石見郡とした。意味的には同じなのでよかろう。

 

・浜田市:長浜・周布・美川→周布川町、国府町が独立。
・金城町:雲城・波佐→金城町、今福町に分割。
・江津市:江津・松川・川平→江津町、都野津・川波・二宮・跡市→都野津町、浅利・江東→浅利町に分割。有福温泉町は国府町に編入。

 

ということで、中石見郡は浜田市・周布川町・国府町・金城町・今福町・旭町・弥栄町・三隅町・江津町・都野津町・浅利町・桜江町の1市11町となった。

益田地区
益田市(旧益田市・美都町・匹見町)、津和野町(旧津和野町・日原町)、吉賀町(柿木村・六日市町)。

特に他地区にやることもなく、全域益田地区に残していいだろう。そして、山口県萩市の田万川・須佐も入れることにする。

美濃郡・鹿足郡で、西石見郡とする。

 

・益田市:益田・中西→益田市、豊田・高城・豊川・真砂→横田町、小野・二条・美濃→美濃町、安田・北仙道・鎌手・種村→東陽町に分割。
・六日市町:六日市・蔵木→六日市町、七日市・朝倉→吉賀町に分割。

 

ということで、益田市・横田町・美濃町・東陽町・美都町・匹見町・津和野町・日原町・柿木町・六日市町・吉賀町・田万川町・須佐町の1市12町となった。

 

隠岐地区
隠岐の島町(西郷町・布施村・五箇村・都万村)、海士町、西ノ島町、知夫村。

もう離島なので何の文句もなく隠岐郡でよかろう。

 

・西郷町・布施村→西郷町の旧中村と布施村を合併。名前は浮かばないので北浜町とでも名付けておく。西郷町の残りは存続。

 

ということで、隠岐郡は西郷町・北浜町・五箇町・都万町・海士町・西ノ島町・知夫町の7町となった。

 

さて、島根県がそろった。7郡5市84町の一覧と地図である。

※なお、こちらの地図のみ、かそち(DM)さん制作分の加工になります。

 

次で中四国完結します。