大滝ダム10周年記念式典 | 石田紗英子 オフィシャルブログ

大滝ダム10周年記念式典

奈良・川上村で行われた、
大滝ダム管理開始10周年記念式典に
出席させて頂きました。 
大滝ダムは、伊勢湾台風での甚大被害を
契機に造られたもので、
計画の段階から実に53年の歳月をかけて
完成されました。



川上村は吉野川の源流に位置し、
造林業で栄えたまち。
川上村の人工造林の歴史は古く、
戦国時代から始まったとされます。
伐採された吉野杉や吉野檜は、
いかだの状態にして下流を伝い、
大坂の木材問屋に運ばれていたそうです。
建築木材として、伏見城や大阪城にも
用いられていました。



大滝ダム建設計画当初、
川沿いに築かれていたまちが
ダム底に沈むとあって、
地元の反対運動が起こりましたが、
国側と歩み寄り、
多くの移住協力のおかげで、
建設が進められました。

その後、川上村の方々は、森と清流を守り、
きれいな水を下流に流すという覚悟と、
水源地に暮らすという誇りを持って、
今日までいらっしゃいました。
また、国交省の皆様も、
"ダムも造るし村も創る"という気概で、
一心同体となり歩まれてきました。

昨今、「自然資源と水環境の管理」を
学ぶことを目的に、
県内の多くの小学生が校外学習に訪れますが、
実際にダムを見学すると、
水道を捻ってでる水や、
水害の無い安全な暮らしの有り難さに
気づかされると思います。

昨日は、パネルディスカッションの
コーディネーターという形で、
「湖面活用による地域振興の展望」を
テーマに、有識者の皆様のご意見を
お聞きしました。
貴重な機会を頂き心から感謝しております。