この主題も、いよいよ三稿目である。そろそろ本題に入っていこうと思う。
『バラバラな世界で共に生きる――リチャード・ローティの哲学』(NHK出版新書760)――朱喜哲著――を引き続き読んでいる。
第二部では、「バラバラな世界を直視する」と題して、
3)ことばによる「非―人間化」に抗う
4)「われわれ」は拡張できる
という二章に分けて論じられている。
ここでは、哲学や宗教に対する反論が、より顕著になってくる。
ギリシャ時代以来、哲学はどこかエリートたちによる崇高な思想として存在してきた。一方、聖書や偶像を拝し、権威を掲げる既存の宗教もまた、堅固な社会システムそのものとなっている。第一部でローティが指摘した、個人を取り囲む強大な社会の壁である。
言葉を使いながら、その勢力と正当性を確保してきた哲学や宗教を前にすると、個人のパワーは実に脆弱である。
では、そうした巨大な社会的パワーに対して、私たちはどう連帯したらよいのか。
https://note.com/saekiworld/n/nd55843053851
