映画『RE:BORN』初日 | 佐伯紅緒オフィシャルブログ「Salon de Rouge Annex」Powered by Ameba

映画『RE:BORN』初日

ついにこの日がやってきました。

3年間、私が脚本でずっと関わってきた映画『RE:BORN』の公開日です。

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初日はチケット発売後1分半で完売。

当日は舞台挨拶があり、下村勇二監督、主演の坂口拓ちゃんを始め、斎藤工さん、いしだ壱成さん、大塚明夫さん、長谷部瞳さん、望月オーソンさん、そして監修の稲川義貴先生が登壇しました。

ちなみにこの日、私は直前まで渋谷オーチャードホールで開催されていた映画『砂の器』生オケ付き上映会を途中退場しての参加でした。

はい、クライマックスに流れるあの名曲『宿命』のオーケストラ演奏を聴くことなく。

これがどのくらい残念なことかというと、ベートーヴェンの『第九』でいえば最後の『歓喜の歌』を聴かずに会場を出てくるようなもの。

まさに苦渋の決断です。

そして19時半、待ち合わせの新宿着。

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佐藤乃莉ちゃん。
19の時からのつきあいですが、ますますキレイになってます。
この日は他にも尾崎将也、一瀬隆重さん、平山夢明さんが来てくれました。

上映前に楽屋ご挨拶。

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大塚明夫さんと平山さん。
まさに夢のツーショット。

そして会場へ。舞台挨拶の様子の詳細はこちらです。

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上映終了後、ロビーで交流。いろんな人と話ができました。
マックス役の望月オーソンさん、マサル役の賢太君。

北海道からわざわざいらしてくださった方もいたりして、驚くやら感動するやら。

そして、この日はたまたま私の誕生日だというので、いろんな方からお花やらプレゼントをいただきました。

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すごく嬉しかったです。
この3年間、本当にいろんなことがあったので。

笑ってしまったのは何人かの女性から「腕の傷を見せてください」と言われたこと。
見事に全員、女性でした。あれ、どうしてなんでしょうね。
しかしこれで傷の認知度が上がったから、リスカに見られることはなくなるかな。

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打ち上げのようす。
皆さん、いい笑顔です。

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女医の松本静香役の長谷部瞳さん。
「ずっとお会いしたかった」と言われて嬉しかったです。
普通の人が誰ひとり出てこない特殊な映画の中で、唯一マトモな人の役をイメージ通りに演じてくれました。

記念にツーショット写真を撮ろうと思い、ビューティプラスを立ち上げた瞬間、まさかの充電切れになりました。

どうしよう。しょうがない、誰かの携帯で撮ってもらおうか、と思い顔を上げると、目の前にいたのがなんとこの人。

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真壁健二役の斎藤工さんです。

どうしよう。そうでなくてもこの映画、「斎藤工のゼイタク使い」言われているのに。

さすがの私もためらいましたが、そこは人生50年の功、背に腹はかえられません。

「すみません、携帯持ってたら一枚撮っていただけますか」

工くん、いやな顔ひとつせず親切に撮ってくれました。
本当にいい人です。

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二次会。下村勇二監督と。

なんといっても一番大変だったのはこの人だと思います。
追撮に次ぐ追撮。まだ足りない、まだ駄目だ、の連続で、最後の2昼夜連続追撮などは遠巻きに見ていても鬼気迫るほどでした。
上海映画祭の時に監督がポツンと「実は途中、つらくて何度もやめようと思った」と言っていたのを思い出します。

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下村監督、坂口拓ちゃん、稲川義貴先生に囲まれ、お誕生日記念のサービスショット。
なにを隠そう、この中では私、ぶっちぎりの最年長です。
3年間「ババア」と言われ続け、だいぶメンタル強くなりました。

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キャスパー役の坂口茉琴ちゃん。
これが世に聞くアプリ「スノウ」だそうで。
生まれて初めてやりました。
まこちゃん、会うたびに可愛くなります。 

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古作真奈美ちゃん。
妖精のように現場の雰囲気を和ませてくれました。

他にも女性スタッフの方たち。
地獄のような追撮を支え、ある意味、本当に大変だったのはこの人達だと思います。
凍てつく山の中で真夜中に炊き出しをしたり、つくづく頭が下がります。

写真撮れなかった人、顔出しできない人、さらには会場に来れなかった人も含めると、この3年間、たくさんの人たちと交流することができました。
3年前、このプロジェクトに関わり始めた頃には想像もできなかった光景です。

そして。

今これを書いている16日現在、なんと5日間連続ソールドアウト!!

凄いです。すごすぎる。

振り切る、というのはなんと素晴らしいことなのでしょう。

言葉にすると陳腐ですが、自分を信じてやり抜くってやっぱり大切なんだな、と思い知らされました。

3年間見ていて思いましたが、下村監督も、坂口拓も、稲川先生も、自分を信じる力が半端ないのです。

あそこまでいくともはや狂気。

でも、そうした狂気がなければ達せない高みというものがあるのかも知れません。

そしてそれは、見事にこの映画『RE:BORN』として結実したと思います。

「ブルース・リーの『燃えよドラゴン』を初めて見た人のように、劇場から肩甲骨をグリグリ回しながら出てくる人たちをこの目で見たい」

まだこの映画がカゲも形もなかった頃から、飲むと必ず監督たちが口にしていた言葉です。

そんな様子を畏れおののき時には憧れながら、時には呆れたりもしながら、山の裾野からおそるおそる覗かせてもらった3年間でした。

「人間、強い意志をもって当たれば、変えられないことなどなにもない」

そういうことを、実地で、肌で、文字通り血を流しながら学ばせてもらった3年間。

私は一生、忘れません。

本当に、ありがとうございました。

生まれてからはや半世紀。
正直、30代の頃には世をはかなんで死すら考えていた時期さえあったのですが、人生、捨てたもんじゃない。

今はそう思います。

生きててよかった。

映画『RE:BORN』、8月12日より新宿武蔵野館にてレイトショー公開中です。