冬季五輪真っ只中。長い五輪の歴史の中で、私の中でのベストゲームは1980年レイクプラシッド五輪アイスホッケー準決勝です。伝説となったこの試合は「ミラクル・オン・アイス」(氷上の奇跡)と呼ばれ、今に語り継がれています。


ベトナム戦争の余韻、ニクソン大統領のウォーターゲート事件、ソ連のアフガニスタン侵略。当時のアメリカ国民は夢と希望を失いかけていました。そんな中で開催されたレイクプラシッド五輪。
日本ではスピードスケートのエリック・ハイデンによる前人未到5種目制覇が話題の中心となりましたが、当時15歳だった私は政治的な背景も絡んだこの氷上の奇跡を食い入るように観ていました。
プロで固め五輪4連覇中のソ連に対し、学生主体のアメリカがハーブ・ブルックス監督の下、個人技を捨ててチームは徐々に一つになっていきます。大観衆によるラスト10秒のカウントダウン、アル・マイケルズの実況が興奮と感動を呼び起こします。
 


ウォルト・ディズニー社製作の映画【ミラクル】も必見です。
「奇跡は起こるんじゃない。起こすんだ!」
1980年、レイクプラシッド・オリンピック。アイスホッケー・アメリカ代表チームは、世界最強を誇るソ連のアイスホッケーチームに挑んだ。アメリカ全土を熱くしたこの奇跡の実話を、リアリティさと迫力の演出で映画化した感動作!
オリンピックを1年後に控えた1979年、代表チームに就任したハーブ・ブルックスは、ソ連に勝利することを目標に掲げる。4年前、チェコ2軍チームに惨敗していたアメリカにとって、世界の王者ソ連を打ち破ることは不可能に思われていた。それでもブルックス監督は、自らの経験と独自の哲学を信じて、ゼロからのチーム作りに全身全霊を注ぎ込む。それは選手からの反発を呼び、協会との確執を生み、彼は孤独な戦いを強いられていく。勝つ事などありえない弱小チーム、チームUSAは、世界情勢にとらわれない何かを求めていた国民のプライドを一身に背負う事となる。そして、世界中が注目する中、チームは栄光に向かい無謀とも思われた戦いに挑む!監督の情熱、選手たちの自覚。彼らのプライドが一つになったとき、チームに変化が現れ始めたのだった。
ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされた名優カート・ラッセルの気迫溢れる演技と、実際にホッケー選手としての経験を持つ若手俳優らによる迫力ある試合シーンなど見所満載。果たして奇跡は起こせるのか?全米を熱狂させ大ヒットを記録した、感動のスポーツ・エンターテイメント・ムービー!!
 


実況中継を担当していたアナウンサーのアル・マイケルズは、何百万人もの視聴者に、今ではアメリカ人にとって有名となったある問いかけをする。
「Do you believe in miracles? Yes!」
「あなたは奇跡を信じますか? 信じますとも!」
いかにして戦う集団に成長していくか、監督の言葉一つ一つが最後まで心に重く残る、指導者、アスリート必見ムービーです。(エンディングに流れるエアロスミスがこれまた最高!!)