あと一ヶ月で親父が死んで一年なる。あっという間だ。親父と過ごした日々、5年間絶縁したこと、復縁してから死ぬまでの5ヶ月間のことなど、考えても答えの出ないことばかり考えている。
ただ、一つだけ、あと一ヶ月以内に答えを出さなければいけないことがある。それは、遺産の遺留分請求権(遺言状の内容に関わらず法律上決められた比率に則って遺産を請求できる権利)を主張するか否かだ。
5年前、俺と大ゲンカをした直後に親父は弁護士に頼んで遺言状を書いた。それは、母親と兄貴には遺産を相続するが、俺には一切渡さないという内容だった。
この遺言状について、俺は母親に「二度と喧嘩したくないから、ゆっくりでいいからちゃんと納得いくように説明して欲しい。納得いけば何も請求しないし、俺も納得したい思っている」と伝えた。しかし、それ以降、数ヶ月経っても母親から何の説明もない。説明がないにも関わらず、遺産相続を進めることだけははっきり主張してくる。
母親のこういうところは昔から変わらない。だったら、遺留分請求してしまおうとも思うが、もう二度と喧嘩はしたくない。だから辛い。そして、母親は俺のそんな気持ちまでわかった上で今の向き合い方をしてくる。
まったく毒親は1日にしてならずだ。でも、そんな母親が俺にとっては大切な存在なんだ。