フォームで何となく音って決まるよなあと、何人も教えるようになって思う。

 
どのフォームがいいという答えはもちろんない。そらそうだ、どんな素晴らしいピッチャーも違うフォームだし。全盛期の石井一久のフォームよく真似してたなー…コントロール悪いところだけが似てしまった。何の話だよ。
 
 
楽なフォームがいい、と一般的によくいわれているように思う。
けどこれ曲者で、楽なフォームってまず1つじゃないし、自分か楽だと思っていても、もっと楽なものがあるかもしれないし。指の使い方が悪いからきついと感じているだけなのかもしれないし。
 
椅子の高さを決めるときに、鍵盤と肘をだいたい同じ高さに、ともよくいわれる。
打鍵の時に、鍵盤と肘の高さが違いすぎるのは重力の流れを考えるとよくなさそう。
個人的に、身体がわずかに前傾して肘が自然と身体のラインの前にぶら下がるくらいの位置が腰の角度としてはベストと思うので、その時の肘の高さと鍵盤の高さを比較すべきか。身長や上半身の長さだけでなく、肩から肘までの長さも考慮にいれるべきと、教えるようになって気づいた。
(自分は少し前傾した時に鍵盤より若干肘が高いくらいのピアニストの音が好みらしい。)
 
ほかに個人的にほぼ納得して意識していることとしては、
腰が後ろに落ちることは避けるべき
胸は反らないようにすべき、
くらいか。
 
腰が後ろに落ちると重心が定まらなくなって肩に力が入りがち。腹式呼吸がしにくくなって重心が上がる原因にもなる。また、腰を軸に上半身が楽に動かせなくなるので、結果無理して身体を痛めやすい、と思う。(しないように気をつけてるから痛めたことはない)
胸を反ると肩甲骨の自由が失われて自由が効かなくなる。猫背はよくないと言われがちだが、個人的には反ることの方が避けるべきのように思う。反るとどうも音が平べったく聴こえる。
 
となると腰は真っ直ぐに近い前傾、肩は丸めに、肘は高め…  うむ、なんとなく自分が好きな音を出すピアニストに似ていく。
 
 
どんなプロセスでもいいから、いい音を出したければ、自分なりに一度考えるべきことだと思う。少しだけ自分のフォームが安定してきた今、もっと若いうちから深く考えておけばなと思う笑
 
 
ちなみに自分は本番の椅子調整が猛烈に苦手。
リハーサルでぴったりに調節したつもりが、いざ本番舞台で座ってみるとなんだか高い。で下げて弾きはじめたらやっぱり低いと。
緊張ではじめ肩が上がってるからそうなるのか、ただ本番では椅子下げたくなる病なのかよくわからなかったから、学生の頃はリハーサルで敢えて高めにしてみたりもしたなあ。
 
結局本番は色々起きるんだから、完璧なものを追い求めずに、どんな状態でもある程度弾けるようにする方が逆に安定するんだろうね。と書いたことを全て無意味と葬って、この記事は終わりとします。