仏 |人の書かする仏もおはしけり。
おや、サ変動詞の『す』
妻子|また衣着ぬ妻子などもさながら内にありけり。
良秀|それも知らず。
〃 |ただ逃げ出でたるを〃 |ことにして
〃 |向かひのつらに立てり。
というわけで、ここでは読点ではなく、句点を打ってみました。原文に句読点はありません。(反抗期かっっっwww)
さて、ワカランのは、その次の行。
『ことにして』ってなに?
1.こと
漢字を入れてみると、事、殊、異が考えられるのですが・・・悩んだ結果、
こと=something
でうまく理解できそうです。(現代語でも同様の『こと』の用法はあった気がしますが、例文が思いつかない程度には使われていないようです。)
somethingが大したものという意味になる例。
Her performance was really something.
someoneが大した人という意味になる例。
Gerber was determined to be someone.
一人でも逃げ延びたわけだから、確かにそれはsomethingでいいのじゃなかろうか。教科書ガイドでは『幸いなこと』と訳されていますが、『こと』がいつも『幸いなこと』なのではないと思われます。
つづく『して』の動詞『す』には、『みなす』という意味があります。教科書ガイドでは『幸いなこととみなして』という訳になっています。
妻子のことは知らなかったので、ひとまず逃げ延びただけでも、まずは良かったと良秀は思った、ということでしょうか。
教科書ガイドでは『知らず』を『気にかけずに』と訳していますが、普通に『知らずに』という意味ではだめなのでしょうか?また、『知っていたけど気にかけなかった』なのでしょうか?
『それも知らず、』(読点をうつとして)がどこに繋がっているのか、『こと』の指す範囲はどこなのかによって、解釈が違って来ると思うのですが、そこは後ほど考えます。選択肢で突かれてきたら絶対間違えそう。
