【注】このシリーズは、さだのおかが古文の教科書を勝手に勉強して、心に移り行くよしなしごとをそこはかとなく書きつけているものです。間違いが含まれていると思われますので、ご注意ください。
話を戻します。あとはサクッと行きましょう。和歌を『詠みかけ』ました。この『かけ』は、仕掛けるの『掛け』だと思われます。返歌を要求したようです。
定頼 |思はずに
その歌|あさましくて
『あさまし』驚く、あきれる
|「こはいかに。
|かかるやうやはある。」
こういう会話表現はそのまま頭に入れておくのがいい気がする。
「これはどういうことだ。こんなことがあるのか、いやない。」
いやいやいやいや、あったのです、目の前で。
自民党総裁選惨敗の小泉陣営のお偉いさんのセリフにするとピッタリです。キャラ的に『定頼』やからね。とすると、高市さんが小式部?
『やう』=様。
最後の『~やは+ある』は反語表現で、
「~あるだろうか、いやない。」
と「いや、ない」まで書かないと減点です。別にいらんと思うけど。
定頼 |とばかり言ひて
〃 |返歌にも及ばず袖を引き放ちて
〃 |逃げられけり。
『袖を引き放ちて』とあるので、前に出てきた『袖を控えて』の『控えて』は『引き放つ』と対にして、「つかんで引っ張って」、でいいでしょう。小式部、結構大胆。
『逃げられけり』には尊敬の助動詞『らる』が使われているのに、『引き放ちて』の方には敬語表現がついてないです。『て』でつながっているからでしょうか。英語で言えば、I can swim and ski. では can は ski に届きます。
世覚え|小式部これより歌詠みの世覚え出で来にけり。
『歌詠み』=歌人
『世覚え』=界隈での評価
『出(い)で来にけり』は、来(き)+に(完了)+けり(過去)動詞の2連打はしばしば見られましたが、たぶん3連打は無いのだと思われます。
『覚え出で来』で動詞になるわけではない、と。
過去の助動詞『き』と『けり』
せ|〇|き|し|しか|〇 /(けら)|〇|けり|ける|ける|〇
どちらも過去ですが、『けり』は間接経験、『き』は直接経験だそうな。説話は直接経験しているわけではないので『けり』が多くなります。
尊敬・謙譲と主語
『丹後へ遣はしける人は参りたりや』
「丹後へおやりになった(尊敬)人は帰って参られ(謙譲)ましたか」
尊敬語は「する人への敬語」、謙譲語は「される人への敬語」です。
日本語、ちょっと難しいっすね。現代語で「行かせた人」と言ったら、行かせた側の人なのか、行かされた側の人なのか、わからんです。
これをひっくり返してみましょう。(正しい文ではないかもしれないのですが、そこは気にせず。)
”丹後へ行かせ奉りける(謙譲)人は返られたりや(尊敬)”
”丹後へお行かせ申し上げた(謙譲)人はおもどりになられましたか(尊敬)”
最初の謙譲語は、行かされた人への敬語です。次の尊敬語は、返ってきた人への敬語です。合わせて、往復した人への敬語です。
となると、この『人』は和泉式部になるのでしょうか?丹後に行かせたのは定頼なのか?という感じになるのでしょうか、知らんけど。
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