本日の沖縄タイムスの紙面をチェックしながら、
今朝のNHKラジオ以上に驚いてしまいました。
とりあえず社説を紹介します。
社説[人質事件]邦人保護への対応急げ
人質救出という観点に立てば、多くの犠牲者を出した今度の
強行作戦には疑問が残る。なぜ、性急に軍事作戦を展開したのか。
そうせざるを得ないさまざまな事情があったにしても、
手荒な武力行使の結末は、関係国にとっては、やりきれない。
(中略)今回の人質事件が収束したとしても、再発の火種は
あちこちにくすぶっている。(中略)アルジェリアや周辺国で
活動する日本企業は、事業の継続か撤退か、の厳しい判断を
迫られている。(中略)
現時点で先走ったことを言うべきではないが、
中東、北アフリカ周辺に進出する企業の安全確保や、
いざというときの邦人保護の面で多くの課題が浮上した。
(以上抜粋終わり)
これは紛れもなく沖縄タイムスの社説です。
最後が知りきれトンボなので、これ本当に
ちゃんとした人が書いたのかどうか。
社説として言いっぱなし、というのもいかがなものか。
この続きがもしかしたら明日の社説につながっているのかも
しれないのですが、とりあえずこの終わり方はないだろう。
とにかく、問題は中身です。
私が注目するのは最後の数行。
これ、要するに邦人保護のための自衛隊派遣を
真剣に議論せよと言うことではないでしょうか。
あの沖縄タイムスがこれほどの踏み込んだ内容の
社説を出すとは驚きです。
政府内の危機管理体制を整備して、いざと言うときには
速やかに邦人保護が出来るようアフリカだろうが
どこだろうが自衛隊が飛んでいくということ
ではないのですか。
この社説を素直に読むと、この解釈しか出来ない。
沖縄タイムス、よくぞ言った。
私も邦人保護になぜ自衛隊の力を使わないのか
不思議です。
昭和60年、イ・イ戦争で航空機を無差別に撃墜すると
宣言したイラクに恐れをなして世界中の航空会社が
旅客機を飛ばさず、現地の日本人が取り残されたとき、
唯一トルコだけが救援機を飛ばして215人の
日本人を救い出してくれました。こういう場合、
まずは自衛隊なり日本の航空会社が飛ぶのが筋でしょう。
これは「いい話」ではありますが、こういうことを
繰り返さないためにも万が一の場合の邦人保護について
平時より本気で考えておくことが必要です。
沖縄タイムスは、もしかすると全く違うことが
言いたかったのかもしれません。それでも
この社説には頷けます。
いままでさんざん沖縄タイムスの記事に
ケチをつけて申し訳なかったなと思います。
犠牲になられた全ての方々のご冥福をお祈りします。
だからこそ、こうした悲劇が起きないように、
もし起きた場合でも、一人でも多くの方を救い出せるよう、
いや、救い出せる国になるように、
私たちが考えなければなりません。