先日、金美齢さんの講演を聴く機会に恵まれました。
「たかじんのそこまで言って委員会」で、
舌鋒鋭く切り込む様は、気分のいいものです。
テレビで見るだけでなく、生の声を聴くことができるのは
またとないチャンスです。
私も知人に声をかけ、一緒に参加していただきました。
みなさんありがとうございました。
金美齢さんは小柄ながら70台後半と言う
年齢を感じさせない姿勢のよさとおしゃれのセンス。
輝いていました。
こういう言い方も失礼ですが、びっくりするほど
小柄です。案内係の陰に隠れて見えないくらいです。
金美齢ホームページはこちら
しかしひとたび言葉を発すれば、
聴衆の心を奮わせる迫力。感激しました。
私は控室に講師を迎えに行くと言う役回り。
ではお願いします、といって案内をしたものの、
乗ったエレベーターが上るはずが1階に降りてしまう
という失態を演じてしまいました。冷や汗です。
会場は、講演の開始前から聴衆の興奮した様が
ハッキリ分かるほど、熱気に包まれておりました。
金美齢さんが何を話してくれるのか。
期待する顔、顔、顔。
さて、講演の冒頭で
「いま結論が出ました!日本再生のために自民党の
議員を当選させることです!」
という一声で、聴取の心をわしづかみの金美齢さん。
その後はテンポよく、現代の日本の病巣をえぐります。
講演の主な内容は、
日本は「小さな国」なのか。比較すれば、
国土面積は世界第60位、排他的経済水域面積は6位。
これが小さな国であるはずがない。
台湾では日本の伝統的価値観を「日本精神」と称して
これを賞賛してきた。日本ではすたれてしまったが。
家族を愛し、ふるさとを愛し、国を愛する心がなければ
人は幸せに生きることはできない。
国を失った自分にはよくわかる。
日本再生のキーワードは
「メイド・イン・ジャパンへの回帰」これしかない。
これら全て、民主党には任せられない。
民主党には大局観、国家観が欠落している。
日本がまともな国として再生しようとすれば
まだ間に合う。期待している。
というようなものでした。
聴衆は、目を見開き、誰も席を立つことなく、
あっという間に時間がたってしまいました。
本来なら、これは日本人が言わなければならないことです。
台湾出身の(今は日本国籍を取得されましたが)金美齢さん
の方が、よっぽどか日本の問題を見ていること。
これは情けないと思わなければなりません。
感激と同時に、これではいかん、とも思うのです。
日本人が守る価値ナシとして、失いつつあるもの。
それこそが日本を日本たらしめている財産ではないでしょうか。
思いやり、やさしさ、名を重んじる、家を大切にする、
そしてなにより「公」を大切にする。
これらを金美齢さんはおっしゃっておられました。
まさにその通りです。
日本人なら必ず遺伝子の中に持っている
これらの美徳を取り戻す為には、
日本人が誇りを持つことのできる国で
なければなりません。
まずは憲法改正を目指すこと。
現代の日本の病は、湿布や注射で治癒するものではなく、
もう一度新たに生まれ変わるくらいの
おおごとになるはずです。
その最大のものが憲法改正だと思います。
今の憲法に対しての言いたいことは数々あります。
何度読んでも思うのは、日本の憲法と言うより
世界中、どこに当てはめても通用する文章だよな、
ということです。
巷間、「憲法第9条を世界遺産にしよう」とか
「自衛隊を国連に信託して国連の御親兵にしよう」とか
「日本人である以上に世界市民である」
「日本列島は日本人だけのものではない」
こうした政治家の言葉を耳にするたび、
革命が必要なのは、実はこの国なのではないか、
とさえ思えてくるのです。
もっと勉強して、私も「憲法試案」くらいは
作ってみたいものです。
いえ、日本人の心あるものは、だれでも「試案」
を作らなくてはなりません。そんなに立派なものでなくても
今の憲法のここがオカシイ、これはワカラン、
でもいいのでは。
そうしたことを話をすると、なんかヘンな人、と
見られる、そんな空気こそ「ヘン」だ!