夜空を仰ぐ | 時間は背伸びする

 

 

 

 

街から見上げる夜空に淡く煌めく星が何かを囁いていた

 

街路樹の葉を揺らし過ぎていく風は喧噪や雑多な匂いをかき消していった

 

此処にいながらあの静かな森に繋がっているんだという実感が僕の中の空白を埋めた

 

そしてそのずっと向こう側に彼女はいる

 

僕は目を閉じて空を仰いだ