毎週の土曜日の楽しみは朝のテレビ番組、8時半からBS7(テレビ東京)の大谷康子×小朝の「音楽交差点」、続く藤岡幸夫の「エンターザミュージック」です。前者は毎回ゲスト演奏者に大谷康子さんのヴァイオリン(ソロと合奏)、小朝をまじえたトークもいい。続く藤岡幸夫の関西フイルの演奏(時に他のオーケストラとも)、おしゃべりも邪魔にならず、しかもゲストとのトークも素敵です。この毎土曜日の朝の1時間は至福の時ですね。それぞれ30分番組ですが、短く感じないのが不思議です。

 それに比べて日曜日の「題名のない音楽会」はどういうわけか、つまらない(時に奇抜過ぎてたり、おちゃらけだったり)。大昔の「題名のない音楽会」はそうじゃなかったのです。クラッシクばかりではありませんが、中身の詰まった30分だった気がします。きっと番組を構成するディレクターの嗜好によるのだと思います。

 今朝の藤岡幸夫のエンターザミュージックは、「1934年に作曲の貴志康一自らが指揮してベルリン・フィルの演奏で世界初演された交響曲「仏陀」を2週にわたって特集。後編の今回は、音楽評論家の奥田佳道を迎え、貴志康一の生涯、作品の魅力を紐解きながら、関西フィルの名演で第3楽章~第4楽章」は染み入るような演奏でした。日本人の作曲家でこのように戦前からドイツで活躍した方がいたんだと、驚きでした。若くして亡くなったのはすごく残念です。貴志庚一の他の曲も聴いてみたい気がします。