金曜日です。
わたしが今の生活(※朝遅めに起きる、夕方まで働く、夕方から働く、朝帰って寝る〜※に戻る・・のダルセーニョ状態)になってほぼ一ヶ月が経ちました。
おかげさまで皆様の忖度もあり、早朝に来客の方々や電話をいただくことが減り、商売人としてはいけない、しかし今の事態では有り難いようなビミョーな気持ちのまま暮らしているわけですが・・
本日は電話、LINEなどのメッセージアプリともに2件ずつが8時すぎからわたしを起こしてくれることになり。
わたしも、わたしのブログもまだまだ認知度が足りないな、と猛省している週末の朝となりました。
眠い。
もう、鳴らされたら飛び起きてしまう。
そんなとき
子どもたちに見守られ、50歳にひとつ前のおっさんはフラフラとひととき、室内を彷徨う。
そんな繰り返しで、起きましたよ、今日は。
でも、数分して体勢を整えたら、出勤なのです。
なぜなら、朝サボるために、夜の仕事してるわけではないからです。
もちろん、前夜には
朝すべきことをやってから夜を終えてはいますが、朝起きてすぐ全力で走れるほどの、いつものダッシュ力がどうしても見込めないんですよね。
(起きられても、あわてて出社しないようにしています。そんなんがヤバそうだし。)
だから、何が言いたいかといいますと。
早朝はわたしを自由にさせといてください(切望)。
結局眠いだけか、というお叱りは甘受しましょう。
にんげんだもの、眠いっすよ。
さて
そんな思いで週末の朝を迎えたわたし、会社からの電話もあり、9時過ぎにふらふらと出勤。
ナノシルバー糸の「高島ちぢみ」規格。見切りですが出発します。
その指図をして、織り始めを見届け、織り付けて。
出荷したいものをいくつか伝票を書いて。
そこでジ・エンド、高島織物組合での会議に参加する時間となる。
わたし、会議の座長です。(一応)
今回の会議では非常に重たい案件を決めざるを得ませんでした。
産地内で合同展示会に出展するメンバーを「産地振興委員会」に任じさせていただき、そのメンバーとで一年間、会議をして、主に展示会事業を実行するわけですが、このご時世です。
展示会を行うための会議をして、通常通りの未来や将来が行われるものとして、一年間をやり通すことを前提としつつ。
最悪の場合、「すべて飛ぶ」ということを皆さんに自覚していただく機会となりました。
昨日の常務会で、役員会議も簡素化し、また5月末の組合総会を通常通り行わず、文書の伝達などを以て替える、という暫定案が出たので、それがこちらの会にも基本方針となります。

・11月展示会、1〜2月の展示会について、進めていく未来と、最悪のことに備える未来の想定。
・同じく、海外への販路を求める事業についても、すすめていく未来と、最悪のことに備える未来。
・自分たちを含めて、産地内の機業が置かれている現状の把握。
・これから、この会議はライン電話などで行うことも実際に考えており、ファクスなどの連絡も密にしていきたい。
・・などなどの考えを、まるでタブーを破るかのような気持ちで、もうひとりの座長、マスダ社の英信専務と二人で提案しながら、粛々と会議を進めさせてもらいました。
何というツラい、会議だろう。
川島織布のよしゆき専務以外は、ほとんどのメンバーがマスクを着用し、会議室の窓を開け、30分で終わるつもりで会議そのものは終わるものの・・
各自は、それはそれで帰れない。
「遠くの親戚より、近くの機屋」
という諺が(わたしの中で)あるほど、同業他社さんとの結束は、わたし達、やっぱり深いわけです。
参加メンバーがそれぞれ、不安を吐露して、これからのことを含めて、結局11時半すぎまで話し合いました。
・あれだけテレビや新聞、ネットで喧伝されていても大都市圏からの営業マンの方々が急に来られる。断るのが忍びないが、勇気を持って断っていいのかどうか。
・わかってもらえなくても、自衛するしかないのではないだろうか?ということで一致。
・もし、このメンバーの中で、自社の中や家族に感染者が出た場合、すべて終わる。
・それは自社だけの休業で留まらず、織物組合への消毒作業や、高島晒の消毒作業なども意味するから、本当にお互いが気をつけないといけない。
最後にわたしは、皆さんが聞いているかともかくとして伝えたかったこと。
「とにかく生き延びよう、生き続けて、生きて会おう、コロナ後の世界で」
ということを言わせてもらいました。
言っててツラくて泣きそうになるけど、そんなことで泣いたりはしない。
第一、皆さん、今はまだまだ、笑ってるから座長が泣くわけにはいかない。
まだまだ、今はスタートに過ぎないから。
会社も、個人も。
生きて会う。
まだまだ、機屋の皆さんの仲間でいたいと改めて思う、今日この頃です。
12時前、帰社。
慌てて、機織りへ。
お昼の間、機織りすることで何とか身体をピークに持ってくる。
13時過ぎ、お昼ご飯。

緑のたぬき、しょいめしおにぎり。
ようやく目覚めた気がする。

ごちそうさまでした。
食後、もう一度現場に戻り、出荷量の修正をしてから、慌てて高島晒へ。
午後からは、官公庁の方との打ち合わせなのでした。
ここ数週間、何とかかんとか進めてきた案件なのですが、ようやく結実しそうで、そのあたりは安堵しましたが、どうしても詰まりきらない部分も感じてしまい、このあたりはジレンマだな、と言う思いもあり。
ちょうど業界の話にもなったので、午前中からの会議でのこと、昨日の常務会での会議のことを踏まえ、高島のみならず滋賀県全体の織物業の特性を(再三にはなりますが改めて・・)お伝えしたあと、より一層のご支援などを、念押ししてお願いした次第です。
わたしはこういうとき、自社のこと=単社のことをまず、お話ししません。
業界全体の利益が確保された上で、ようやくそれぞれの役割が生まれ、その中で利益があるときはあり、ない時はない、という認識をしているからです。
ホンマは、自分の会社の苦しいこと、現状などを話したいけど。
情けないほど、それが出来ないんです。商売下手なのか、根性が座ってないのか。その両方なのか。
特に今回は、そんな小さな話じゃないから余計に、わたしは業界の代表をしているつもりで、いろんな案件に(勝手に)臨んでいます。
また個人的な感覚では
人の助けになるかもしれない「布」に携わる仕事を選んだ時点で、今はその「布」で出来る可能性はすべて、トライしないといけないと思います。
そんなこと言うてたら会社潰れる、とかなんとかかんとかやっぱり思われてると思いますが。
バカにする人は、したらいい。
この特性が、わたしが(たぶん)祖父や親父からもらったものだから、しょうがないんですよね。
目の前のことを全力で出来ない人にはなりたくないし・・
今現在、こんな状況下で、出来ることを全力でしないような人は、一生、本気で力を出せることはないような気がするから、これで良いんです。
(ちなみに会長=親父には普段「お前は戦争行ったら真っ先に弾に当たって死ぬタイプやろなぁ」と言われています。また自己評としては「わしは様子見てあとから行くタイプ」らしいですが・・)
話が逸れましたが、何とか官公庁の方との面談を終え。
自社のことに立ち返り、LINEや電話で進めていた別の話も丸く収まり、その辺りは安堵。
他にも
夕方にかけて、出荷など出来たもの、出来なかったものを整理して、双方に連絡などをする作業に没頭しました。
期待しているお客様がおられるから、自社のこともしないと、やっぱりいかんわけです。
皆さんにおまたせをさせて頂いている中で・・
出荷できたときだけが、唯一の最近の心の安寧の時です。
でも機屋っていうやつは厄介なもので、出来上がる布を待ってもらっているときが最高に幸せなんですよね。
(誰も待っていない布なんて、織ってても寂しいものなんですよ・・例えばラーメン屋さんで、注文がないのに麺茹でることは、まず試食や賄い以外ではあり得ないわけなんですよ。)
これからも必要とされる布を織って、生活していきたいな、というのがわたしの「コロナ後の夢」。
それを実現するために、今はできることを粛々としていかないと。
それから帰社するも、また高島晒から自社間を往復、撮影やサンプルカットなどをして過ごす。

先日試し織りをした、「ナノシルバーポリエステル糸使い」の「高島ちぢみ生地」が上がってきました!
なんといい風合い。
緯糸のポリエステル混率はわずか10%ですが、その10%が大きいのです。
綿の弱いところ、乾きやすさとかシワになりやすさ(「高島ちぢみ」はシワが売り物ではありますが・・)を補って、なおかつナノシルバーの良いところ、抗菌性や制菌性、果ては抗ウイルスも持てば助かりますが、そのあたりは果たして?
早くテストが上がってきて、この生地が世間の方々に役立つ証明を得て。
なおかつ我が社のこれからの商材として有用になることを祈りつつ(本当は抗菌制菌が役に立ちすぎる世の中じゃ良くないんですけど・・)。

一旦帰宅。
夕食。

カレーライスです。
今日は生卵も落としてもらいました。
サービスいいなあ、いただきます。

美味しいな。
家族いて、仕事があって、飯がうまくて、会話ができて、明日のことを考えられて、話し合うことができて。
こんな普通のことを、こんなに有り難いと思える世の中になってしまったけど。
唯一、今回の新型コロナがもたらした功績かもしれませんね。
「あたりまえのことは、あたりまえじゃない」
「日々のあたりまえを、感謝しておこなう」
「その繰り返しが、幸せそのもの」
ということへの気付き。
守りましょう。

ごちそうさまでした。
ちなみに、本日夜間に開催予定のPTA会議は中止になり、参加予定のヨメは家に居てくれたため、わたしは普通通り、残業に向かえることになりました。
はい、働きます。
うまいことできてる・・。
子どもとキャッキャいうて、お風呂に入って、上がって。
「学校でもろた。」
と上の子から、マスクを見せてもらう。

噂の?
アベノマスクやん!?


すごい。
並ばないでファミコンとか、ルービックキューブ買えた感じだ。
通常、機屋としては生地を見たら分解して組成を出したくなるものですが、ぐっと我慢。
ブランド物ですからね・・(違う)
パッと見の感想。
・急ごしらえの割にはきちんとした印象
・とにかく布片が小さい。
・それは、作ってる側だからわかるのですが、たぶん、顔の大きさが人によって違うのに、共通ワンサイズにしたことの弊害ですね。
・メンズの顔デカ目の人は無理。
・安倍首相は、自身の姿を基準にされているのだと解釈。大体の(顔サイズ)普通以上の男の人はカッコイイ着用は難しいのかも。
・女性、お年寄り、お子様あてに使用いただいたほうが無難。
・生地は普通。THE普通。打ち込み密度など、明日見てみます。
・織物組織は平ベース、二重かどうかはパッケージ上からは不明。混率はおそらく綿100%。蛍光剤は付いていない模様。
・白度はそこそこの白さ、次亜もふくめ塩素系晒なのか水素系なのか、また国内工場なのかどうかは不明。
・滅菌加工はされているっぽい、制菌抗菌までは不明。
・紐は一見ちゃっちく見えましたが、何度かみてるとそうでもないと思えます。中太めくらいのサイズ。今一番市場にないタイプの紐なのかも。
・・・などなど、全体を見たらそんなに悪いものではないと思えます。
それを見届け、現場へ。
雨が降ってきた。
19時過ぎから、織り始め。

雨のせいか、現場は少し、織りやすそう。
もっけの幸い。
機織りしてても、昨日トラブルのあった台近くが怖いけど、今日は大丈夫そう。良かった。
明日からも頑張ろう。
おやすみなさい。