2020年3月5日、機織りと「高島ちぢみ」マスクのプレスリリース。 | 滋賀・高島の機屋・サダ杉岡のブログ

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滋賀の高島という地域で機屋をしている今年53歳の男のブログです。
仕事のこと・家族のこと・日々の日常で感じたことなどを綴っております。
大したことは書いておりませんが、それでもよろしければご覧ください。

木曜日です。


午前中、前半は事務所。  


諸々の用事をこなしつつ


10時過ぎから、機織りに。


機織りをしつつ、色んなことを思っていたらあっという間に時間がすぎる。


上がらない売上、終わらない新型肺炎=新型コロナの話題。


現場に入る前には、滋賀県での初の罹患者の発現の話題が、滋賀県民の中でのニュースを席巻していました。


急だな、現れるときは。


びわ湖毎日マラソンのあとかと思っていましたが。


そんなことを思いつつ過ごす。


そうこうしてると


工場の中に百円玉が落ちていて、どうやらわたしのものらしい、ということで、社員さんが届けに来てくれました。


なんていい人たちなんだ、とちょっと感動してしまいました。



そんないい人たちで出来ている我が社で、この会社で出来たきちんと機織りされた「高島ちぢみ」。


あとは


それら生地たちが売れてくれたら何も言うことはないのに。


トイレットペーパーみたいに、「高島ちぢみ」無くなる!とかいう動きがあって買い占めにならないかしら。



いかんいかん


不謹慎だ。


取り乱しました。


すみません。


12時台、わたしは現場ながら、メールとメッセンジャーとラインが複数届き、いくつかこちらから問い合わせたりして。


4件の方々と同時進行。


これではまるで


売れっ子のキャバクラ嬢みたいだ。


現場でケガしたらあかんので、お返しは極力短め、遅めにしていましたが・・


社員さんにはおそらく不審に思われていますが、仕事なのでお許し願いたいです、すみません。


13時過ぎ、機織り終了。


緑のたぬきと、おにぎりで昼食。



それから


昨日からしているパソコンのハードディスクなどを整理続行。


それらと併行して


本日発行されたプレスリリース(PR TIMESさん)にて、オールユアーズさんが進行されていた「高島ちぢみ」キテテコ素材による「何度も洗って使える」マスクの生産に踏み切ったことに伴い、受注を開始した旨のお知らせが出ておりました。


その資料をPDFファイルに変換する作業を鬼打ちでしました。








この件を整え、取り急ぎ 最寄りの高島市役所にお知らせし、わたしは高島晒へ。


高島晒に到着して。


オールユアーズさんのご紹介の文面と共に、プレスリリースのアドレスを記入したワードファイルをこしらえ、それとともに先程のPDFファイルを添付送信。


そのメールの本文に、ワードファイル同様の文面と、プレスリリースのアドレスを記入して、関係各位へ送付。


市役所、金融機関、県、ほか。


それを営業メールにCC送信して、その転送メールを機屋さん方面、繊維マスコミさん方面へ送信。


そこまで終えたら、16時になって。


予定していた写真撮影を始めたのですが、ちょっと暗い。


それもそのはず・・


外はヒョウが吹き荒れる。


今年は変な年だなあ。



日が照って来たときに、慌ててまた撮り直し。


生地の落ち感、などなどに配慮して。


本日は、特に本庄織布さんの生地を撮影しました。


途中で撮影の部屋にやってきた本庄剛専務は次第に、自社の生地を撮られることにノってきて、撮ってほしい生地をわざわざ自社まで取りに帰られました。



でも、本日インスタグラムに掲載されたのは、我が社の生地でした。
本庄専務の生地は、また後日です。すみません。



それから、引き続き撮影をしていたら電話がなり。


「取材のお申し込みです」


とのこと。


早速、プレスリリースが奏功した模様です。


明日の取材のお約束をしていたら、次の電話もまた取材の申し込み。


結局


あとの方は、夕方からわざわざ高島晒へ来られました。


テレビ出演の話題も同時に出てきて、その話も進めることにさせてもらいました。


久しぶりにテレビに出たいです、わたし。


付け心地のよい「高島ちぢみ」マスクのPRとしては、今回は生地の名前が世の中に出る、とても良いチャンスだと思います。


わたしの中で、今回のマスクの件の落としどころは、次のような見解です。


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○今年夏以降、「高島ちぢみ」のリブランディング事業を引き受けてもらったオールユアーズさんの商品に、もともと高島ちぢみの素材を活かした「キテテコ」というブランドの服があり、着心地の良さで好評を呼んでいました


○先月2/17月曜に、その素材で、自分たち使い用にオールユアーズの岡田さんがデザインして、縫製されて作った「高島ちぢみの布製」マスクをネット公開したところ、思いの外好評だった、ということが起きました


 ・不織布製で、普段は安価だとはいえ「使い捨て」することへの抵抗がある層への響き


 ・オールユアーズさんのデザインということで「ファッション性がある」という評価


 ・「キテテコ素材なのが快適そう」だという、キテテコ=高島ちぢみ素材のファンの方々への響き


それらに加え


 ・2月が過ぎ、3月になっても「マスクがとにかくない」という現状(マスクなしで咳をしてケンカになるという世紀末な世の状況)


などなどの状況があり、反応の大きさはツイッターのリツイート(RT)数600近く、いいね数は800に迫ることになり、生産を開始することを検討し始められました


しかしながら、様々なことがあり、まだ起きている最中でして・・


○あまりの反響に商品化を決めるものの、既にマスク紐もあまり在庫がなく、また縫製屋さんウケで難航する自体が急増(慣れない作業が不評)


○また、そのままだとただの機能のない咳よけのダミーマスク・エチケットマスクということもあり、機能付加にこだわったオールユアーズさん


○しかしながらその価値付けもなかなか難しかったものの、ウイルスに効果はなくても抗菌効果を高水準で謡えることになんとか成功、それでリリースに踏み切った


(○でもしかし、まだまだ縫える会社探しは難航中)


○生地を縫い、紐をつけてマスクにされる生地屋さんや会社は、今は実にたくさん出てきたが、顧客に訴えかけ、今様のやり方でニーズを探ることをした上で実現されることができるのは、オールユアーズさんならでは。そこには物語がある


○背景の物語を描き切り、主役たる製品を生み出すことが出来るのは・・優れたスタッフによるこだわりのデザインと、わずか2週間で実生産に踏み切る決定力と実行へのスピード


○それらは、大手アパレルではまずあり得ないこと(そこには会議会議で忙殺されるだけの机上論はないと思います、たぶん)


○今回の件では「高島ちぢみ」の良さを知っていただいているスタッフの方により「肌に触れる」特性をもともと持っている「高島ちぢみ」が、伸縮性も考えてみるとガーゼなどより実は最適だということを理解いただいていたのは大きかったかもしれない


○それらを総合したものが今回のマスクプロジェクトであり、高島産地側としては、これを契機として、「高島ちぢみ」を、さらにPRしたい、地元の皆様にも貢献したいと考えています
 
 
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そんな感覚です。


オールユアーズさんには、また別の解釈もあるでしょうし、またご商売なので、色んな目算もあると思います。


でも、単純に言って、なかなか出来ないことを、他の人が真似できないやり方で進められているな、と感じました。


ファッションでベンチャーなんて、ホンマに難しいはずなんですよ。旧いところでもしんどいし(旧いから良いなんてことはないのですが)、今の時代に何をして良いか全くわからないし。


だからこそすごいな。そう思います。


いろんなことがお客様へ伝わっているのか、お陰様で評判が良く、そのへんは良かったなと思います。


ただし


納期を早くするには、キャパを増やすためには、ゴム紐を確保するには。


その辺の課題はまだまだ尽きないところです。


とりあえず今日はこのへんで。



帰宅。


今日のおかずは、鶏のタルタル風。



お酢が強いけど、美味しかったです。


ご飯が進みます。


ごちそうさまでした。


食後、なかなか反響がやまず、それらの応対をしておりました。














ヤフーニュースにものりました。





品切れが予想されるため、それらをクリアするためには前述通り、まだまだやることはありますし、しないといけません。


高島ちぢみの生地ももっともっと、マスク以外でも売りたいので、売れますように。


よろしくお願いします。