今、留学生の多い専門学校でプレゼンテーションを教えているのだけれど、
今回の課題は「日本と自国を比べての違い」。
ただ、あれも違うこれも違うだけじゃなくって、一つの切り口でもってしてくださいねとお願いしている。
昨年までしてくれた人も非常に面白くて
「中国と日本の奢る文化の違い」や
「儒教の教えの違い(韓国)」
「80年後(バーリンホー)と日本の80年代の人たちの違い」を紹介してくれた。
で、今日は、どういう内容にするかを発表してもらう日だったのだけれど
1人の男性が、日本と中国の結婚観の違いを取り上げたいと話してくれた。
「日本人は、結婚についてあまり条件をこだわらないですよね」
えっ?なんですって?
そんなことはないでしょう。
それは何の条件のことでしょう。と聞くと
「日本の男性は車をもっていなくても、マンションをもってなくても、結婚できるでしょ」
え・・・それは当り前では、と思うと
中国では合コンでまず
「車持ってる?お金はどれぐらいもっているの?マンションは?」と
矢継ぎ早に聞かれるのだろか。
ひぇぇぇ、こわい。いきなりそれ?中国の男性って大変じゃない。
人柄って関係ないの?と聞くと、
中国は一人っ子政策でみんな一人っ子だから、
親も結婚についてすごく口出しするんです。だからお金をもっていることは大切なんですと。
ふむ。女性は売り手市場なわけ?
男性が求めるものは何なの?と聞くと
「・・・・」
私が、だいたいお金が一番の価値観のところは、女性は綺麗でないとだめって思っているよね。
というと、
「そうです、そうです。美しい女性がいいです」と。はいはい。
今の日本では、車は売れない。若い人たちは車にステータスを感じない時代。
お金だってなくて当たり前。
日本で、結婚の条件ってなにでしょう。「価値観があうとか、安らげるとか」そういうことだと思うんですけど。
で、彼らに言った。
「日本の女性はね、『どんな男性が良い?』って聞くと、たいがい「優しい人」っていうんですよ」というと
ぽか~んとした顔。
意味わからないんだろうなぁ。
彼らは、それを日本人の「建前」と思っているのかもしれない。
もちろん、日本人の女性の言う「優しい人」というのは、ただ単に「優しい」という意味ではないんですけどね。
そこには「私の価値観に合わせてくれる人」という
お金より、もっと難しい要求があるのだろうと思う。
話し方コミュニケーション・コンサルタント
櫻井 直子