改めて大会に出場した選手、応援に駆け付けて頂いた道場生・家族・ご父兄の皆さんお疲れ様でした。
さて、今大会は出場者こそ多くはありませんでしたが、見所がたくさんあった大会でした。
勝者ばかりの事を書くわけではありませんが、皆さんもそこから何かを見いだして頂きたいと思います。
波瑠君は、本番にめっぽう強く、負けず嫌いな面があり熱くなる時もありますが、セコンドの声もよく聞く冷静な部分も兼ね備えています。
稽古中にサイドからの上段廻し蹴りが冴えていたので、試合でも使えばいいなぁと思っていました。
それを知ってか知らずかわかりませんが、その上段廻し蹴りが上手く当たり勝利しました。
私の常識では、試合に使えるようになる技はインスタントでは出来ません。
子供の常識は別次元にあり、試合で使えた技は結果使える技というか、短時間で自分のものにする能力がある。
しかし、忘れていけないのは、失うのも早いということです。
どうか、歩を休める事なく精進してもらいたいです。
龍之介は試合直前のダミーミットの時、左の膝蹴りと同下段廻し蹴りが冴えていた。
龍之介の場合、それを意識して出していたわけではないだろうし、膝蹴りと下段廻し蹴りの集中的な稽古をしていたわけではないと思う。
事実ちょっと前までは、ハチャメチャな膝蹴りと下段廻し蹴りだった。
しかし、試合直前のダミーミットの時は、明らかに違っていた。
試合では、見事その膝蹴りで一本勝ちをおさめた。
ここで重要なのは、二人のそのような技は、何処からともなく生まれてきたということだと思う。
私が、こういう時にこの技は使えるから、こんな形でこのタイミングでこのように蹴りなさい。
そのように細かく教えたわけではなく、動きの中で光っていたものを指摘しただけである。
指導者は、自分自身の理論で自分の形に嵌めて組手の指導をしがちになる。
そもそも、組手は指導できるものなのか疑問に思う時がある。
どうか皆さん自分自身の組手を探求してください。