2カ月ほど映画を観る気持ちの余裕もなかった
やらなければいけないことばかりに追い立てられている毎日だったので、なんだかとても無駄なことをしてみたくなったそこで、なんとレイトショーへ
いつもの私ならおやすみタイムだ
ほっこりできる映画が観たくてタイムスケジュールを確認。
この映画にした
新垣結衣ちゃんは前の「正欲」よりずっと素の彼女そのものっぽくてとてもよかった。
全編に渡っていい雰囲気の作品でした。
テンポもゆっくりで、高校生の初々しさとアラサーの引きこもり女子の共同生活が自然体で描かれていました。
二人の間にいるのは、高校生・朝(早瀬憩)の母であり、アラサー作家・槙生(新垣結衣)の姉。一人の人間なのに、見る者の立場で全然違うというのも面白いし、あるあるな感じ
常識派だった姉と折り合いが悪く、子どもの頃から傷つけられ続けた槙生は姉が大っ嫌い。
いつも自分を助けてくれて正しい方へ導いてくれた母を慕う朝。
ラスト近くに海辺で二人が姉をどんな風に嫌いだったか、お母さんがどんな風に自分を大切にしてくれたかと告白し合う場面があって、そこがとても沁みた。
突然、交通事故で両親に先立たれ、叔母である槙生と共同生活を始めることになった朝。
告別式で周りからささやかれる「盥回し」というコソコソ話に耐えられなくなった槙生が申し出て、大っ嫌いだった姉の娘を引き取ることになる。
たらい:盥 という文字をしっかり覚えました
片付けられないアラサー女子の暮らしを、しっかりしつけられたお掃除上手の高校生が整えていく。
その感じもよかった。
「大人なのに、子どもみたい」と朝がいう槙生の友人に夏帆や瀬戸康史が登場。
大人も子どもの関係ないな~という描き方も好きだった
後、朝の親友・えりか(小宮山莉渚)との繋がり方も、なんだかとても高校時代を思い出させてくれた。部活の練習風景も(私はフォークソングクラブで練習風景もあんな感じだった)。
体育館でえりかと朝が話す場面も、告白された内容が今風過ぎではあったけど、好きな場面だった
同じ日本に暮らしているようで、人はみんなそれぞれに違う国で生きている。価値観はそれぞれなんだ。
でも、同盟を結んで共に生きていくことはできるよね?
そんなメッセージが気持ちよく伝わってきました。
今の私にちょうどいい作品に巡り合えました
大好きな作品になりました。
★★★★★