東バ「ロミジュリ」(クランコ版)後半の舞台 | バレエ・コンサート三昧

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東バ「ロミジュリ」(クランコ版)後半の公演


東京バレエ団 創立60周年記念シリーズ6
ジョン・クランコ振付
「ロミオとジュリエット」 全3幕

(6/7, 6/8, 6/9/2024  東京文化会館)

(後半の公演)


6月7日(金)18:30

【キャピュレット家】
 ジュリエット:秋山 瑛
 ティボルト:柄本 弾
 パリス:生方 隆之介
 ロザリンド:三雲 友里加

【モンタギュー家】
 ロミオ:大塚 卓
 マキューシオ:池本 祥真
 ベンヴォーリオ:樋口 祐輝


6月8日(土)14:00

【キャピュレット家】
 ジュリエット:足立 真里亜
 ティボルト:鳥海 創
 パリス:樋口 祐輝
 ロザリンド:加藤 くるみ

【モンタギュー家】
 ロミオ:池本 祥真
 マキューシオ:宮川 新大
 ベンヴォーリオ:山下 湧吾


6月9日(日)14:00

【キャピュレット家】
 ジュリエット:沖 香菜子
 ティボルト:安村 圭太
 パリス:生方 隆之介
 ロザリンド:政本 絵美

【モンタギュー家】
 ロミオ:柄本 弾
 マキューシオ:宮川 新大
 ベンヴォーリオ:樋口 祐輝


指揮:ベンジャミン・ホープ

演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


東バのロミジュリ、後半の公演。

6/6(木)のゲネプロも観せてもらったので、4日連続で壮絶なラブストーリーを堪能。


秋山瑛さんと大塚卓さんのペアは一段と情熱的に、愛の熱量がUPして、言葉にならないくらい素晴らしい〜

卓さん、何か吹っ切れた感じ。

ジュリエットの秋山瑛さんは今回も素敵過ぎ。

ますます愛が深まって、若さと情熱で愛を駆け抜けるジュリエットそのもの。

子供から一気に女性になり決断し行動するジュリエット、その急激な成長が舞台のパワーを通して伝わってくる。

瑛さん、ブノワ賞ノミネートもおめでとう🎉

6月下旬、モスクワ・ボリショイ劇場でのガラ公演出演は、最高に素晴らしいことだけれど、今は外務省から渡航中止勧告が出ているロシアだから心配だなぁ・・・

もし行くのなら、気をつけて〜


初めて観るティボルトの柄本弾さんは野生的なカッコ良さ。

マキューシオの池本祥真さんは、どんな役も見せるなぁ〜


その池本祥真さんがロミオ、足立真里亜さんがジュリエットのペアも、密度濃く燃え上がる二人の愛のパワーに圧倒される。

バルコニーPDDとラストシーンは涙が止まらない・・・

セリフが聞こえてくるような二人の熱い物語に深く深く感動。

真里亜さんは表情がとても豊かで踊りがダイナミックだから、ぐいぐいジュリエットの世界に惹き込まれる。

真里亜さん、本当に素敵なダンサーになったなぁ〜

特に3幕の深い演技が素晴らしくて〜

祥真さんもジュリエット大好きオーラが一段とUPして愛が熱い。

マキューシオとロミオを連日踊ってしまう彼のダンサー能力は尋常ではない。


千秋楽の沖香菜子さんと柄本弾さんのペアは少し大人っぽいペア。

愛を描く丁寧で濃い演技が目に残る。


ティボルトの安村圭太さん、

マキューシオの宮川新大さん、

ベンヴォーリオの樋口祐輝さん、

パリスの生方隆之介さん、

・・・

みんな素晴らしい。

ジプシーを踊った女性ダンサー達の生き生きとした人間らしさ・・・

話し声が聞こえるような街の人々、

舞踏会の荘厳さ、

タランテラの華やかさ、

カーニバルの楽しさ、

百合の女性達のホッとするような美しさ、

ジュリエットが仮死状態から目覚めた時にロミオを見つけて一瞬幸せになり、次の瞬間にロミオの死を悟って絶望する、その急激な落差、・・・

あの一瞬の幸せの尊さ。


クランコ版ロミジュリがあらためて大好きになる公演だった。

主役の二人だけでなく周りの人々からもセリフが聞こえて来る舞台にブラボー!


この作品は悲劇なのに、なぜこんなに感動するのだろう〜

それはきっと、ラストシーンが二人の幸せを物語っているから。

天国で幸せに結ばれるということだけでなく、これで両家もきっと仲良くなる・・・

そういう温かい未来を感じさせてくれるから。

ラストでそういう演技を見せてくれた瑛さん、真里亜さんに、もう一度ブラボー!


オケピのマエストロも、ハインツさんからホープさんに交代。

10-8-6-5-4の弦は変わらずだけれど、PAの使い方が変わって(基本的にハープとマンドリンのみに変更)、よりナチュラルに。

とても良くなった。

オケ全体の響きがクリアになり、かつ、音色が温かくまろやかになって、素晴らしいプロコフィエフ音楽を聴かせてくれた。

メロディを美しく聴かせる弦、

歌のように歌う木管、

金管も美しく華やかな響き。

シティフィルさんの本領発揮。

ウクライナの作曲家プロコフィエフさんの音楽は本当に素晴らしい!


ブラボー!!!


後半の舞台で踊りが観られなかった中島映理子さんはどうしたのだろう。

ちょっと心配・・・