N様のご支援による井戸が完成しました。
カンボジアの建設会社 KHJ Constructionsから届いた写真と報告書の内容です。
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井戸建設報告書 (ボフトム村)
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オムお婆さんの家に新しい井戸が完成いたしました。
水質、水量とも問題なく毎日、炊事、洗濯、水浴び、畑に井戸は大活躍をしております。
近所の 6世帯の人たちが使用しています。
下の写真は井戸完成を祝い最高の笑顔で家族一緒に万歳をしています。
特にオムお婆さんが一番喜んでくれているようです。
普段は恥ずかしがり屋な人だそうですが 井戸の完成の時は、うれしくて泣きながら話してくれました。
オムお婆さんから 『本当に貧乏で辛い日々を送っていましたが 日本人の方から井戸を寄贈してもらって本当 に嬉しいです。とても大事に使わせてもらい ます。もしカンボジアに来られた時は会って お礼を言わなければなりません。』
長女パンちゃんから 『井戸を作ってくれた日本人の人はとても優 しい人です。今まで遠くの他所の家に水汲み に行くのはとても惨めでした。でもこれで私 はとっても気持ちが楽になりました。』
井戸はとても感謝され、大切にされ、有効活 用されています。 今回の井戸建設は大成功だったと言えます。
井戸建設のご支援を頂き本当に ありがとうございました。
KHJ Constructions
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下記は、ボフトム村に住むオムさん家族の様子です。
家族構成はお祖母さんオム(60)長女パン(13)長男ウォン(10)次男ベン(8)三男ワンダー(6)です。
お父さんは出稼ぎに出ています。お母さんは離婚してどこにいるかわかりません。
現在、井戸は近くにないので700m先のよその家まで毎日行って使わせてもらっています。
重たいバケツを運ぶのは大変ですし、よその家なので遠慮しながら使わなければなりません。
もし、井戸を作って貰えたら井戸の使い方は炊事、洗濯、水浴び、野菜栽培の水やりに使いたいと言っています。
また、近所に井戸はないので近隣5、6世帯が井戸を使用することになります。
家族の月の収入はお父さんからの仕送り50ドル、お祖母さんのアルバイト(畑仕事、芋売り)1日2ドルです。
お祖母さんのアルバイトは声をかけて貰えた時しかありません。
カンボジアの田舎には若者がいません。理由は仕事がないからです。
よっぽどの地主でない限り農業は現金収入にはつながりません。
若者は首都にでて月120~200$の給料から生活費を引いて田舎に仕送りをするのが普通です。
この一家のお父さんも同じです。田舎の仕事では家族を養えないのです。
カンボジアの物価は日本の約半分と言われていますが、ガソリン等の輸入する物は日本と同じか、もっと高かったりします。
生活は苦しいのが普通です。カンボジアの田舎はのどかで良い思う日本人もいるかも知れませんが、みんなギリギリの生活なのです。
写真は炊事場の様子です。
オムさん一家はご飯の時は食べれる草を子供が探すのが日課です。
食べれる草と食べれない草を分けて探しています。
庭にはバナナの木が植えられています。
バナナとマンゴーだけは痩せた土地でも栽培することが出来るのです。
肥えた土地なら様々なフルーツの木を植えられて食べたり売ったりも出来るのですが、平地の広いカンボジアでも肥えた土地は限られています。
オムさん一家は激貧です、しかしお父さんお祖母さんの頑張りにより子供は学校に通えています。
何とか貧困から脱したいと努力しています。
オムさん一家だけが井戸の問題を抱えているわけではありませんが、ここに井戸を建設していただけたら絶対大切に有効に使ってくれると確信できます。
KHJ Constoructions
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カンボジアの多くの地域は、この村のような貧しい農村地帯です。
どの村でも、同様の貧しい生活を強いられています。
諸外国からカンボジアへ多くの支援が入っていますが、貧しい農村地帯まで支援が行き届かないのが実情です。
人が生きるためには「水」は不可欠です。
しかし、その水さえも十分に確保できないのが貧しい村の現実なのです。
村に井戸ができるということは、村の人達にとって、どれほど大きな恵みとなる事かと思います。
N様、貴重な支援をありがとうございました。