しばらく、「西国三十三カ所巡り」について書けていなかったですが、コツコツ巡礼していまして、先週無事、満願を迎えることができました。

最後の巡礼は、滋賀の「長命寺」と「宝厳寺」だったのですが、私的にちょっとしたドラマ?がありました。

朝8~9時位に出たら2か所回れるだろうと大まかに時間を見積もって、当日は9時前に出発することになりました。

電車に乗ってから、スマホで細かい乗り継ぎの時間を調べていると、「あれ・・・これは2か所回れないかも・・・」という事に気付き・・・

一本早い電車に乗れていれば、スムーズに2か所回れるのが、どうやら電車とバスの乗り継ぎが上手くいかず、間に合わない感じなのです。

片道2時間以上はかかるので、2か所回れないなら引き返して別の日に行くか、せっかく出かけたのでこのまま一カ所だけでもお参りにいくか、電車の中でしばし葛藤していました。

JR大阪駅の改札口の前までゆき、「行くか行かないか、ここで決めなくては」と、決断の時のなりました。(大げさ!)

1.今日はとりあえず中止にして、時間の余裕を持って改めて参拝する。

2.今日はゆっくり1カ所だけ参拝することにする。

3.とにかく向かいながら、2か所回れる方法がないか考えてみる。

この3つの選択肢が思い浮かんだ中で、私が選んだのは、「3」の選択でした。

1と2も、諦めたことへのモヤモヤが残る感じがしてしまい、「ダメ元で方法を考えてみよう!」と、とりあえず野洲行きの新快速に乗り込んだのでした。

方向性が決まれば、後は行動です。

電車の中で、ありとあらゆるルート検索をしながら、バス、電車、船(宝厳寺は琵琶湖の真ん中にあるのです)の乗り継ぎ時間を照らし合わせながら、色々なパターンを考えました。

何をどう考えてもやっぱり難しい・・・という感じで、可能性があるとすれば、「先に長命寺に向かい、バス停からお寺までの往復を、案内に書かれている時間の半分弱の時間で移動する」という方法でした。

バス停から長命寺までの参道は、西国めぐりの中でも難所の一つと言われ、808段の石段を上らねばなりません。

山道の石段なので、足元も悪く、段差も大きく、前日の雨で滑りやすいというコンディションでした。

これは序の口で、上に上がるにつれ、足元が悪くなり、石段も険しくなってゆきます。

案内では約30分とかかれている道のりですが、これを10~15分で上る事ができ、さらにスムーズにご朱印を頂くことができれば、予定より1本早いバスに乗れる可能性があり、2か所目の参拝の乗り継ぎに間に合うかもしれない。という状況でした。

冷静に考えると、別にそこまで無理する必要のない話なんですが、石段を前に、戦闘モードになってる私は、「可能性にかけてチャレンジしよう!」みたいな、熱い気持ちになっていました。

運動不足もあって、808段の石段はかなりキツくて、途中頭が真っ白になりながら、心臓が何度も口から出そうになり、足はガクガクしながら、しかしほとんど休憩することなく登り続け、13分程でお寺まで辿りつくことができました。

翌日セミナーだったのですが、こんな歩き方をしたら次の日歩けなくなるんじゃないかと思いつつも、

「その時は会場までタクシーで行こう、セミナーで動くのが辛かったら、受講者の方に事情話して座って講座をさせてもらおう」と、無意識にネガティブキャンセルをしつつ、さらに、

「もうこのまま倒れてもいい、身体が壊れてもいい、動けなくなってもいい」みたいな状態に、ひとりで勝手に大げさに、青春ドラマの主人公みたいになりながら石段をのぼっていたのでした。。。

お寺に着き、参拝を済ませ、ご朱印を頂き、ガクガクの足で滑りそうになりながらも15分弱で下山し、なんとか1本早いバスに乗ることができました。

そしてバスから電車、そして最終便の船に乗り、次の目的地、「宝厳寺」に無事辿りつく事ができました。

この後の流れはビックリするほどスムーズに、乗り継ぎの時間も全く無駄なく完璧で、もっとも効率の良い流れでとても心地よく、満願を迎えることができたのです。

最後、無事満願できたことへの感謝の気持ちも込めて、宝厳寺さんで、少しですがお布施と、ご祈願をさせて頂き、とても満たされた気持ちになることができました。

 


1回で参拝しようが、2回で参拝しようが、別にどちらでもよいと言えばよい内容ですし、むしろ本来なら、時間に余裕も持ってゆったりとした気持ちで参拝すべきものなのかも知れません。

ただ、西国巡礼最後の日に、このイベントを体験したということは、私にとってとても価値のある体験で、大切なメッセージだったと、そう感じています。


私的に、この体験からの学びについてまとめてみると・・・

1.出来る出来ないを理性で判断しない、身体の声を聞く

2.出来る出来ないより、自分がどうしたいか?を大切にする

3.ほんの少しでもそこに可能性があるならば、諦めず限界までチャレンジしてみる

3.やると決めたら、あらゆる方法について考えられるだけ思考する、そして最後は直感に従う

4.後悔のない選択をする(仮に思う結果が得られなくても、自分で責任のとれる選択をする)

5.これらの前提で行動できれば環境を無力化できる、自分に主導権が手に入りやすくなる。


さして特別な内容ではないのかもしれませんが、一日でこのプロセスを味わえたこと、それらを実感できた事は、私にとってはとても貴重な体験でした。

巡礼の旅が最高効率でカルマの体験ができることも、改めて実感しましたし、

日々全力で生きていないなと、もっと頑張れるはずなのに、つい手を抜いてしまっていることにも反省させられました。

今回の西国巡礼の旅は、毎回、その時々で必然のカルマのイベントを体験することが出来、とても学びの多い経験となりました。 


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