先ほどのブログの続きですが・・・、本の感想ではなく、ボランティアの体験談になってしまったので、続きは本の感想などについて書くことにします。

印象に残った内容は沢山あるのですが、例えばこんな一節がありました。

「私が初めてマザーテレサに会った時、彼女は自分の手で私の手を包んでくれました。その瞬間、私こそがマザーテレサにとっていちばん大切な人間であると思ったものです・・・中略

彼女の誠実さがすべての人に自分に価値のあることを感じさせました。温かさが人々の心に平安という新しい状態を築きました・・・」


これが会っただけで人を癒すということなのだろうと思います。

すこし前、高野山の大師教会でお授戒の体験を受けた時、菩薩十善戒というのを授けて頂くとき、お坊さんの、「江見さん」と呼び掛ける一言で、物凄く癒されたのも思い出しました。

また昨年、モンサンミッシェルに行った時、やはり教会で、シスターの方が聖書を手渡して下さる時に、目と目が会った瞬間にとても癒されて、体が温かくなったのを感じました。

その一文を読んだ時、そんな体験を思い返しました。

会っただけで癒される、会っただけで大切にされていると感じる。おそらくですが・・・善悪の判断など一切なく、尊敬と感謝の念を持って、慈愛の心で相手を見る。そんな気持ちなのでしょうか。

一生かかってそこに辿り付けるつけるかどうか分かりませんが、いつかそんな自分になりたい・・・と思います。


あと著書には、マザーテレサのコミュニケーション能力の高さについても書かれていました。

「話すことよりも、聞くこと見ることに重点をおき、理解したいという純粋で優しい思いを抱いて注意深く話を聞きます。言葉、トーン、ジェスチャー、息づかい、ボディランゲージなどから、人々の本当に言葉を理解していました。

そうやって理解した事に、自分の言葉を適応させていったのです。中略 そして全ての人々が理解する言葉で話すことが出来たのです・・・」


まさに傾聴ですし、相手の話をしっかりと聞いて、相手の文脈に沿って、相手の理解できる言葉で話しをする・・・まさにカウンセラーとして目指すコミュニケーションだと思います。

私の師匠から教わったカウンセリングで目指す傾聴として、

○善悪の価値観がない
○あなたは悪くないという前提
○生きて死ぬ事は、すべての人間に共通している
○その人の人生を考えている
○その人の背景についても考えている
○死を前提に考えている

まさにこれだと感じました(まだまだ実際には出来ていないと思いますが・・・)

常に相手に対してフォーカスすること・・・本当に奥が深いです。

この本を読んで色々自分自身を振り返る事が出来ました。





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