3連休だけど、特に予定はない。
ジムには昨日行ったし。
だけどいい天気だし。
…みたいなとき、そういえば何かやってたっけかなーとググるのが、ここ。
ホテル王のコレクションで毎回企画展を組んでる、静かで優雅な美術館。
来場者は少ないしコレクションはなかなか素敵だし、大混雑の美術展に疲れた心身のリカバリーにうってつけ。
好きなだけ時間を使ってゆっくりと鑑賞できます。
休日なのに、各会場には10人もいない。
のんびり過ごせて良い休日になりました🥰
上村松園、マリー・ローランサン、三岸節子、片岡球子の4人です。
私の興味をいちばん引いたのは片岡球子。
以前ここに来たとき一部の作品は観たことがあったのですが、まとめて観たのは初めて。
画家になるため婚約破棄して結婚を諦め
親に勘当され
自活のため教師になって30年勤め上げ
その間落選の神様と揶揄されるほど美術展に落選しまくり
作風はゲテモノと評され
それでも描くことを諦めなかった人。
しかし、日本画の重鎮小林古径をして「ゲテモノは本物と紙一重だから作風を変えてはいけない」と言わしめ、この言葉に力を得て、最終的にはいろんな栄典を授与されるほど評価された。
ガッツ溢れる生き様で103歳まで生き抜いた不屈の画家。
余談だけど、NHKの朝ドラのモチーフにしたらいいんじゃないかな〜
芸術家つながりでいうと、信楽焼の陶芸家で後に息子の白血病を機に骨髄バンク設立に寄与した神山清子がモデルで戸田恵梨香さん主演「スカーレット」と比較しても、なかなかの波乱万丈だと思う。
(私は朝ドラフリークなのです😁大河もだけど)
すみません、話が逸れました。
苦難しかなさそうな人生だけど、作品はとても明るくてあっけらかんとしていてる。
ご本人も、自分のあどけない富士の絵を観た人が、なんとなく明るい心持ちになってくれたらそれが喜び(←意訳です)みたいことを語っていたらしい。
(ちなみに山王美術館さんはこういう、Wikipediaに載ってないような逸話などを自伝や評伝その他から簡潔に引用して作品に合わせて表示してくれていて、私としては作品に感情移入しやすくてありがたいです)
自分の信じる道が誰かを朗らかにすると信じて、時に人生に迷いながらも、敢えて揚々とその道をゆく。
明るい作風や、作品のすみっこにデカデカとサインされた「球子」の文字が彼女のそんな決意の表れのように見えて、私はとてもHappyな気分で彼女の作品を観ることができました。
さて、あとの3人。
作品はもちろん良かったけど、いずれも比較的裕福であるなど制作環境に恵まれた方々。
今回は作者の背景に着目して鑑賞してたから、逆境からのし上がった片岡球子に比べると霞んで見えてしまった。
そんなことを抜きにしても、マリー・ローランサン。
ここで何度か観てるけど、やっぱあまり興味が湧かないなぁ…😅
画像でお見せできないのが残念だけど、前者は暗い色調で、後者は彼のお得意の乳白色が背景で明るい印象。
同じ題材でも50年経つとこうまで作風が変わるものかと思いました。
そりゃ変わるよね。50年だもんね。
50といえば、次のここの企画展はコレクション50点蔵出しのルノワールです。
ルノワールが大好きってわけでもないけど、自前のコレクションだけで50も用意できるというのが興味津々。
今から楽しみです❗️
今回の昼飲みは、阪急電鉄宝塚本線十三(じゅうそう)駅近くの一軒目酒場。
芸術と酒。
私の大好きなモノの最強コンボ。
今日も良い一日でした💕



