数日前に中之島香雪美術館へ浮世絵を見に行った際、閉会が近づくモネ展がやはり気になったので、日を改めてまたもや中之島方面へ。
2024/04/27の16時頃に行ったんですよ。
GW中だけど夕方ならいいかなと。
行ったんですけどね。
館外から大行列だったので、福田平八郎氏の回顧展のほうへあっさりとシフト。
こっちも行かなきゃな展覧会だったので、ちょうど良かったっちゃ良かった。
以前某所でこの展覧会に関わっているキュレーターさんの講義を聴く機会があり、その際に激推しされてたので。
大阪の美術館では初めて、関西では17年ぶりの回顧展
所蔵館(大分県立美術館)以外では初公開の作品「雲」が来阪。状態が良くないので今後は門外不出となる可能性あり
大阪中之島美術館は重要文化財「漣」を所蔵、公開
等々と熱く語っておられたのですが、その通り静かにアツい展覧会でした❗
私の母も大分県出身で、私は小学生時代、毎年夏休みになると40日間、大分で漁師をやってる親戚の家に預けられてたので、大分県は私の第二の故郷です。
そういう意味でもちょっとシンパシーが。
まぁ、画業の大半は京都でのものみたいですけどね😅
当時の写生帖もたくさん展示されてます。
そして写実表現を突き詰め、極めた結果、「写実を基本にした装飾画」という新ジャンルを確立するに至ります。
当初は正統派のザ・日本画といった作風なんだけど、だんだんと対象物を簡略化し、自由な色彩で描く方向性へシフトしていきます。
ポップな日本画とでも言えばいいんですかね。
コレ、現代のポップアートですって何の予備知識もない人にお見せしたら納得するかもしれませんね。
こういう表現もアリなんだな。
日本画って自由なんだな。
ザ・日本画しか見てなかった私には、新鮮な驚きでした。
あと、なぜなんでしょうね。
展覧会へ足を踏み入れて最初の作品を目にした瞬間から、私はなぜか頬の筋肉が緩みっぱなしで。
要は、終始ニコニコとしておりまして
周囲の人は不気味に思ったんじゃないですかね。
うまく言葉にできないんだけど、どの作品にも作者の温かい眼差しが感じられるというか、なぜか私はほのぼのとしてしまってたんです。
鋭い観察眼で写生してたに違いないんですが、対象物への愛情というかやさしい気持ちが、なんとなく作品から伝わってくる気がして。
こういう感覚になったのは、初めてです。
不思議な画家です。
また改めて鑑賞したいから、大分県立美術館を訪ねたいな。
お世話になった大分の親戚は全員鬼籍に入ってしまったから足が遠のいてたけど、お墓参りにも行かないとな。
見終わった後は、そんなちょっとやさしい気持ちになった展覧会でした。
《雲》1950年
日展へ出品された後、60年以上一度も公開されることがなかった幻の作品。2014年、大分県立美術館の学芸員が遺族宅へ調査に訪れた際、家の倉庫から発見された。(2014/4/14日曜美術館より)