私は今、障害者施設で介護士として働いています。
利用者さんたちは4,50代の方が多いのですが、精神年齢的には0歳から5歳児の方たちで、とても純粋で働きながら癒される職場となっております
今年で介護を始めて10年目になりました
一年目は慣れない仕事と、利用者さんとの関わり方にも悩み、これは続かないかもとか思っていましたが、今では、まぁ楽しい
職場にはいろいろ問題はありますが、見た目は大人、中身は幼児の方たちが、可愛くて働きながら童心に帰り一緒に遊んだり、純心さに心奪われてしまったりと、癒されまくりです利用者さんを笑わせたい衝動にかられますそんな利用者さんたちはビックリするくらい目がキラキラしていますそして、若い実年齢より、20も若く見える方もいるんです
そんな楽しい職場ですが、悲しい別れもチラチラあります普段から毎日を全力で生きてる利用者さん、てんかん発作など日常茶飯事で、初めて見たときは、死んでしまうんじゃないかと思うほどの激しい震えと呼吸の荒さそんな死の瀬戸際とも思えるような発作を何十年も通常にされてきている方たちなので、痛み苦しみにはとても強く、私達が充分に注意をして見ていないと、重篤な病気を見逃してしまいます
ある日、前年度まで担当させていただいていた利用者さんHさんが食後に一口嘔吐されました吐かれたあとはケロッとされていますそんな日が毎日続くように…
ちょっと何かがおかしい大きな病院へ検査に行ってもらうことに…
検査結果…スキルス性胃癌疑い…
いやいや、何かの間違いだよだって元気やん
疑いであって、そうとは断定してないよね?
スキルス胃癌は見つけるのが難しく判断も難しいそう…
症状が出だした頃には手遅れと…
その時点で、余命3ヶ月…ウソウソ絶対ないってどこをどう見たらそう見える?
30後半の彼、Hさん…まだ若いから進行が早いと
彼の施設でのイタズラっぷりは変わることなく、私には信じることが出来ませんでした
やがて、ガンも進行していき、だんだん食べることも苦しくなってきているようでしたしかし、彼は強かった食欲減退、嘔吐、痛みなども伴っていたと思われますが、遊ぶことだけはやめなかったんですHさんの生きる意思が感じれました延命はせず、最期までこの施設で楽しく過ごしてもらいたいという親御さんの要望もあり、私たちはいろんな事を計画し、施設内でターミナルケアに入ることにしました…
好きなものを食べてもらい、好きな遊びをいっぱいしてもらい、温泉にも連れ出し、お祭りも開催、パチンコも好きだったという情報を得て、パチンコ台を園に運び入れたりとあらゆる事を楽しんでもらいました。夜中のデイルーム競走、普段なら寝る時間に遊ぶとか怒られるのに、Hさんに合わせ夜中にスタッフと遊ぶという楽しかったなー
余命は3ヶ月と診断されていましたが、Hさんは半年も頑張られました別れは突然で、信じがたく悲しいものでしたが、最期まで私たちと楽しく過ごしてくれた事、私たちにターミナルケアというなかなか身近に経験出来ないことをサラッと経験させてくれた事、Hさんには感謝でいっぱいです
すみませんHさんとの思い出が強く、止まらなくなってしまい話が長くなってしまいました
そして、時々私の夢に出てきてくれるんです
お盆前だったかな?寂しそうな背中を見せるHさん
幸「あっちで元気にやってる?…あんまり元気じゃないねーじゃあさ!思う存分ここで楽しんでって遊ぼ遊ぼ」少しHさんの笑顔が見れたところで目が覚めました
職場では、昼夜問わずポルターガイスト現象をしばしば目撃します
ゴミ箱のふたが勝手に揺ら揺ら揺れていたり
突然、棚にあったカゴが目の前に飛び出してきたり
私1人見ることが多いですが焦りますが、何故か全然怖くはありません
あっ!夜に建物の外で起こる電気付いたり消えたりとかは怖いですやめてください
きっと、この施設には幼い頃から入所し、ここで最期を迎えられたかたもいますから、そんな方たちが今も園を忘れられず遊びに来られているのではと思っています
Hさんもまた、遊びに何度もやってきている事でしょう
遊び好きな利用者さんはイタズラさんが多いですから、私を脅かそうと、物を動かしているのかもしれませんね怖くはないけど、充分驚きますから私
いつでも、遊びに来て、楽しんで行ってね
あっちの世界へ行ってもかわいい利用者さんなのでした