💠笑顔表情筋協会認定インストラクターで
歯科衛生士のサチです。
TCH(上下歯列接触癖)、聞き慣れないと思います。
Tooth Contacting Habit
(トゥース コンタクティング ハビット)
わりと新しい概念です。
【定義】は
安静時(非接触時)であっても上下の歯が接触し続けるクセ
⭐️なぜ、TCHに気をつける必要性があるのか?
下顎の安静位は
上の絵のような、
前歯は2〜3ミリ
奥歯は、0.5〜1.0ミリ
空隙がある状態が正常位。
なぜ起こるかというと
『口をポカンとしないで閉じなさい』の指導
(口呼吸しないためには、必要なんですが💦)
口の周囲筋の過緊張が原因。
小中学校の勉強・受験のストレス
パソコンやスマホの使用など
子どもの頃からの習慣の影響や
大人になれば
仕事や介護などの日常のストレスの増加。
それらから歯を食いしばり▶️
脳が歯の接触に慣れる▶️
歯の接触が常態化▶️
『癖』 になってしまう。
全身の症状としては、
歯に対しては、
歯が割れたり
歯にヒビが入ったり
詰め物が取れやすい
歯が磨耗して擦り減る
歯周病の進行
詰め物の下の更なる虫歯
歯全体か一部が知覚過敏のようにしみる
などの不具合が出ます。
【治療法】
《上下に歯を接触させないようにして下さい》
って事なんですが、
そう簡単ではない。
やはり意識するしかないですが、
どうやって?
⭐️付箋に『歯を離す』と書いたものを
普段、目にするところに貼り付ける。
(5箇所くらいに。)
その文字が目に入ったら
脱力する。
人は忘れるし、慣れやすい生き物。
なので、
貼る位置を時々、変える。
⭐️タイマーをかけて(20分おきのアラームなど)で脱力を意識する
⭐️咀嚼筋マッサージ
⭐️栄養の問題
低タンパク質・高糖質の人の場合は
血糖調整不良から自律神経の興奮、筋の過緊張を起こし
TCHに繋がると考えられています。
改善策は
①日頃からのセルフケア
②咀嚼筋のマッサージ
③栄養の問題
まだまだ研究が進められている分野です。
現状では
力の総入力量のコントロールが鍵になります。