露伴ルーブルへ | sabのゆったり茶館

sabのゆったり茶館

sab の日常を、ゆったりつづります。お茶うけに、お気軽にお立ち寄りください。



9日の金曜日、NHKで特番ドラマ、岸辺露伴ルーブルへ行く、を放映していました。



なんで今ごろ放映するのだろう?と思ったら、パリ五輪記念のパリ特集だったのですね。




これは以前、ビデオで録画していたのですが、まだ見ていなかったので、ついつい見てしまいました。




そこで改めて、こんなストーリーだったっけ、と原作を引っ張り出し、確認。


マンガ版については、以前すでに書いています。2019年10月8日付け。







原作は、123ページ(本文にページ数記載がないのて、wikipediaのデータ)ほどの短めの話ですが、実写版では2時間の映画サイズ。



随分、話をふくらませています。




改めて原作を確認すると、テレビ版のレギュラーである編集者、泉京香(飯豊まりえ)がでてこない。


いきなり露伴の独白、回想から始まる。




概して映画版は、情景描写に重きをおき、マンガ版の描写を拡大している。




17歳の露伴は、祖母が経営する元旅館のアパートで、マンガの構想を練る。その時、目撃した美女、奈々瀬が、本編の準主人公。


マンガ版では、



こんな感じ。



マンガ版では、普通の平家っぽい家屋ですが、実写版では、



階段が複雑に続く、かなり大きな旅館っぽい。




奈々瀬と露伴のやりとりも、



こんな対比ショットを用いたりして、なかなか文学的でした。




マンガ版で似たシーンをさがすと、



こんな場面ぐらいです。





一方、ルーブルに場面が変わってからは、



ガラスピラミッドの入り口から、



各翼のギャラリーに、



モナリザの前でのショットなど、原作には無い、観光案内的場面もあり。




多少、重なるのは、


サモトラケのニケ像前の階段ショット。



実写版では、ここでルーブル第一の事件が起きます。






また、マンガ版のための取材で、ルーブルの古い地下倉庫に案内される作者、荒木飛呂彦氏の写真がマンガ版巻末に掲載されていますが、



この見聞が反映されたような場面もあり。




ルーブルほど大きな博物館では、作品は空調の整った収蔵庫に保管されていますが、歴史があるだけに、使われなくなった古い収蔵庫、古い地下室があったりします。





ワタシは、たまたま機会があって、東京や京都の博物館地下通路に入ったことがありますが、こんな感じでした。





実写版では、話をふくらませるため、「黒い絵」を競り落とすオークションのエピソードや、その絵を強奪しようとする謎の人物、ルーブルに元の「黒い絵」をもたらした人物など、原作にはない伏線を付け加えています。




特に編集者、泉京香とのやりとりは、実写版らしさが横溢。




いかにもパリロケしましたという、説明的ショットにもかかわらず、ストーリーにいい雰囲気を出していますね。




この高橋一生と飯豊まりえが、この共演を機に結婚したようなので、こうしたショットは外せなかったかもね。




役柄とはいえ、泉京香がどれだけ岸辺露伴に冷淡に扱われようと、献身的に尽くそうとする姿に、結婚の報道を聞いて、あ、なるほどね、と納得したのでした。





ちなみに、上のショットで露伴がかけているサングラスは、彼の祖母が使用していたものだということが、実写版を見て分かりました。



(^_^)☆