「わたしにできること」
一年前の3月11日。 直後は自分や家族のことで精いっぱいだった
まさかあれほどのことがおきているとは思わなかった。
大きな揺れ、停電、事務所前の信号も消え
同僚は子供さんの安否を気遣いながら帰宅していく
まっくらで誰もいなくなった事務所でたった一人
夫や母との携帯はつながらない中、認知症の父からの電話だけがつながる。
自分はどこへ向かうべきなのか? パニックする頭で考え実家に向かった・・・
その後被災地の状況を知るにつれ、「わたしにできること」を考えた。
当時の保険の営業という仕事についてもたくさん考えた。保険の役割はとても大きい
それをきちんと伝えていくこと、命について考える機会を作ること
やりがいがあるのは感じながらも、心から自分がやるべきこととは思えなかった
そして退職することにした。
そんな時、近所で被災地の写真を洗うボランティアの存在を知り、即参加
私にできたことは本当にささやかだけれど
できることから始めてみると、出会いがあり、気づきがあり、
私がもらったもののほうが大きいかもしれない
それでもいいと思う。
ちっぽけな「なにかしたい」を実行すると、大きく広がりつながっていくのを実感した。
そんなハートプロジェクトのことが取り上げられた本が出版されました
「わたしにできること。」個人の「なにかしたい!」から始まった12の絆の物語 筑波君枝著
いま、介護が必要になった人や家族のために何かできないか
相変わらず模索したり、遠回りをしているかもしれないことに首を突っ込んだりしているけれど
あの日から考え続けている「わたしにできること」を
これからも一歩ずつでも行動していきたいと思います。