「納め札」をその場で書いた。般若心経も唱えさせていただいた。

あまりに疲労していて、本堂と大師堂の区別もつかない。

四番さんに何を願い、何に頭を下げたのか、まったく憶えていない。「ありがとう」とも思わなかったのではないか。(それなのにおばちゃんのことは覚えているなんて。いやらしい)

頭上に太陽。五番さんへ。

「五百羅漢さん」(五番さんの奥の院)。御朱印はいただかなかった。

羅漢さんところのおばあさま

「何処から来ましたのや。」

「○○です。」

「○○。ひどいなあ。」

そのときは驚いたが、「ひどい」とは「しんどい」の意だという。

ちなみに私の嫁ぎ先の地方の言葉も、「ひどい」を頻発する。

「ひどい人いっぱいおった!」

大勢の人がいました、の意である。


夢殿そっくりの建物を建設中。なんやそりゃー、と思いながら納経所へ。おっちゃんに、

「明日台風は来ますでしょうか。」

「そんなことはわからん。」

笑われた。女の人が、

「焼山寺はたいへんですよ。雨が降ったら道が川になって・・・」

不安になってくる。

「あんた台風と一緒に来たようなもんや。」

とまたもや明るく笑われた。


その後自販機でポカリを飲んでいたら、「四国新聞」と書かれた袋(一○帆布のような生地の袋)を原付自転車のカゴにくくりつけているおじちゃん(←まわりくどい・・・。新聞配達のかた、ではないか)に、空海さんのことを書いたパンフレットふうの小冊子をいただいた。

「こんなことはもうご存知でしょうけれども・・・」

とんでもない!私、なんも知らない!頭を下げ、お礼を言い、ありがたくいただいた。