今回は、紙の目のはなし | 画材エクラの店主BLOG

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紙の耳の話をしましたが、今回は紙の目です。
目というと目玉のようなイメージをしてしまいますが、紙の縦目、横目という目です。

機械漉きで紙を製造するときに、どうしても目ができてしまいます。高速で移動する金網トレー(受け皿)みたいな部分に、紙原料の繊維が含まれたドロドロした水溶液を均一に流し込みます。するとトレーに繊維が薄く堆積します。これを乾燥させて紙にするわけです。

このときトレーが高速で走っているので、流し込まれた繊維は流れの方向に引き伸ばされる感じで、堆積することになります。紙の中の繊維の方向が、流れ方向に整列した感じですね。流れ方向に繊維が伸びているので、こちら方向に目があるという言い方をしています。筋目みたいなものです。

ちなみに以前勤めていた会社では、この目の度合いを非接触で高速に計測する装置を開発していました。配向計とか呼んでおりました。

目がある方向と、目と直角な方向では、紙の性質が若干異なっています。目と平行な折り目線で紙を折るときは、折りやすいのです。でも目と直角な折り目線をつけて折るのは、すこし堅くて折りにくいはずです。繊維が通っていますからね。本なんかを作るときは、ページをめくりやすくするため、この目の選択は重要です。綴じる背部分に平行に目が走っている紙を使います。

また湿気を帯びたときなど、機械漉きの紙はある方向にカールするのですが、目と直角な方向がカールする性質があります。繊維が頑張るので目の方向には曲がりにくいわけです。

コピー紙を選ぶとき、T目、Y目(あるいはT版、Y版)の紙の選択に注意が必要な場合があります。紙詰まりし易い方向があります。コピー機のなかにはトナーを転写するドラムがあり、このドラムに巻きつきやすい目の紙を使う方が詰まりにくいようです。


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