画材エクラの店主BLOG

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水彩画やパステル画などを紙作品とよんでいますが、絵の具をのせる
支持体が紙ということからきています。紙作品を飾り付け(額装)するには、作品に合わせたマット紙をつくり額縁に入れます。

なぜマット紙を使うのでしょうか。

その目的のひとつに装飾的なものがあります。
マット紙の紙の厚さや表面の肌合い、それに色などは、作品の色彩や雰囲気に合わせ、作品の見え方が映えるように選ばれます。ドレスアップするような感覚でしょうか。

もう一つの目的は、作品の保護です。ほんらいこちらが本筋と思います。いかに長い年月に渡り作品を劣化させずに保持するかが課題なのです。

美術品に共通ですが、周りの空気の調整して温度や湿度を管理することが行われます。それはなぜかというと、紙作品は湿気の侵入やカビの発生が保管上大きな問題になるからです。

きちんと額装された状態とは、前面のガラス、側面のマット紙、背面のバリアシートを使って、作品が小さな空間に封止されている構造になっています。
図をご覧ください。これはマット紙を使った額装の状態を、断面図で示しています。作品が周りから隔離されてた小部屋に閉じ込められているい構造になっています。

マットの効用20190717
作品は、一般的にはマット紙に固定されて、収納されています。
前面はガラスかアクリル板で保護され、後背面はバリアシートと
よばれる湿気を通しにくい紙が配置されます。

湿気が入る可能性のあるのは、作品の側面からですが、マット紙の
枠の部分と額縁の竿の部分で留められています。
厳密に気密を保持する場合は、裏蓋と額縁との隙間もシールすることが行われます。
またマット紙をつけることで、作品の表面がガラスやアクリル板に
密着したり固着することを防いでいます。密着すると作品がガラスなどに張り付くトラブルがよく発生します。

なおシミやカビは、この額縁の四隅からやってくることが多く、隅というのは湿気がやってくる箇所です。何年かにいちど定期的にマット交換をしてやれば劣化が防止できます。

なおマット紙の窓開けは、たいてい45度の角度のついたカットになります、45度カットは結構難しい作業になります。
なぜこのような斜めに加工するのかというと、作品に影を落とさないためといわれています。