上海にいたときに気になったニュースで紹介しよう。



中国初の「旅行法」が可決


概要は下記のとおりだ。


「中華人民共和国旅遊(旅行)法」が、2013年4月25日に開催された第12期全国人民代表大会常務委員会第2回会議で審議・可決。

旅行に関する総合法規が可決されたのは中国では初めて。


「旅行法」は10章111条で構成されており、総則・法的責任・附則がある。

その他、旅行者、旅行企画・促進、旅行催行、旅行サービス契約、旅行の安全、監督・管理、旅行関連トラブルの処理など各種項目に関する規定が記載。


同法は、旅行者の権益保護という立場を重視しており、かなり明確に反映されている。

中でも、「旅行者」の章では旅行者の権益を保護し実行するために、下記のように6つの具体的な権利が定められている。

(1)自ら選択する権利
(2)事実を知る権利
(3)履行を厳しく求める権利
(4)尊重される権利
(5)救助・保護を求める権利
(6)社会的弱者が利益を得て優遇される権利


また、詐欺まがいの「赤字ツアー」、強制ショッピング、オプショナルツアー参加強制、観光地の入園料など、旅行業界で関心を集めている各種問題についても言及。

旅行市場の秩序について、旅行法は当事者間による協議によって根本的な解決を図るという姿勢を保っている。

それを踏まえ、契約という観念に欠けた旅行者が一部おり、民事的手段により権利を保護する能力が不足しているという中国の現状を考慮しているのだ。

その結果、行政の介入によって応急処置を施すことを補助手段とする方針が示された。


問題となっている「赤字ツアー」についても「旅行サービス契約」という章が定められている。

その章では、旅行契約の成立・履行・解除についてかなり詳細にわたって定めており、旅行社など各方面の権利と義務について整理・詳述。


また、「旅行法」では、契約内容に関する旅行社および社員による説明・告知・履行すべき義務が明確に定められている。

同時に、旅行者がペナルティーなしにツアーをキャンセル、あるいは旅行代金の返金を受ける権利についても規定。

旅行契約プロセスでの問題発生リスクを最小限に抑えている。


観光地の入場料高騰問題に関し、「旅行法」では「価格の上昇を厳しく抑制する」という基本原則が打ち出された。

それから、観光地の入場料の公開性・公益性・時効性についても強調。

例えば、景勝地の入場料引き上げは、そのプロセスが厳しく定められ各方面が参加する公聴会を開催しなければいけない。

つまり、別の料金項目を設定するなどの方法を講じて形を変えた値上げを行うことは禁止。


中国国内にもたくさんの旅行代理店がある。

上海の街を歩いていても観光地と呼ばれるところへ行けば、必ずといっていいほど旅行のチラシを配っている人がいた。

中には片言の日本語で話しかけてくる人もいて、正直面倒なときもある。


とはいえ、日系の旅行代理店を使うよりも圧倒的に安くて、プランがたくさんあるのも事実だ。

国際社会でこれだけ世界が近くなった今、旅行という観光産業はどの国にとっても力を入れるべきだろう。

中国国内にも外国からの観光客をもっと取り込もうという法整備が始まったと取るべきではないだろうか。


まだまだサービス面で劣っていると感じる部分が多いので、まずは形から入ることも大切かもしれない。