会社閉鎖時の退職金
私は一従業員です。勤めている会社が今月末を持って会社を閉めるとのことです。退職金に関して、会社サイドは「出さない」とのことですが、会社の正式な就業規則に「退職金制度」の記載があります。この場合、退職金に関してはしょうがないのでしょうか?
会社に退職金に関する規程がある場合には、その規定に則った退職金請求権が発生します。
しかし、いくら権利があってもお金がなければ支払いできませんから、確保のために早く行動することが大事です。
① 自分の労働債権額がどれだけかを早く確認する。
② 会社側と協議して、早く払ってもらうようにする。
全額が無理であればどれくらい払えるのか確認する。妥当な金額になるように交渉する。
③ 会社側と協議できない状態のときは、労働相談情報センターや労働問題に明るい弁護士、労働組合などに相談する。
賃金・退職金などの労働債権は、抵当権などを除き、税金、社会保険料などに次いで、他の一般債権者に優先的に確保される「先取特権」という法律上の権利がありますが、いくら「先取特権」があっても、他の債権者が進んで譲ってくれることはまずありません。
事実上「早いもの勝ち」になってしまいます。
コース別人事の留意点
コース別人事を考えていますが、導入の際に注意すべき点があれば教えてください。
コース別人事は「コースごとに異なった賃金・評価の仕組みを適用し、人材の活用や人件費の適正化を図る。」ことが目的です。
普通に考えれば、コース別ではなく全社的な賃金・評価の仕組みの方が導入しやすく、また運用しやすいものです。
逆に、コース別人事を導入し、運用することは、それなりのエネルギーやコストがかかります。
その中で、あえてコース別人事を導入する以上は、それ相当のメリット(人材活用や人件費の適正化など)がないと意味がありません。
コース別人事の必要性と目的、メリット・デメリットをもう一度確認することが大切です。
例えば、次のような目的が考えられますが、自社なりに検討してみてください。
・ 企業としての人件費の適正化(人件費圧縮の手段)
・ 従業員のライフスタイルの多様化への適応
・ 少子・高齢化への適応 など
また、厚生労働省の「コース等で区分した雇用管理について(平成19年1月22日)」には、均等法に違反しないために留意すべき事項が例示されていますので、注意してください。
以下、厚生労働省の「コース等で区分した雇用管理について(平成19年1月22日)」より抜粋
次に掲げるような事項については、それを行うと明らかに均等法に違反することになりますので、制度運営に当たっては、男女均等な取扱いを確保することが必要です。
○ 「総合職」は男性のみ、「中間職」や「一般職」は女性のみといった制度を作るなど、 一方の性の労働者のみを一定のコース等に分けるといった制度運営を行うこと。
○ 「総合職」をはじめとするいずれのコース等についても男女とも配置とすることがあり得る制度とするなど、形式的には男女双方に開かれた制度になっているが、例えば、「総合職」は男性のみとする慣行があるなど、実際の運用において男女異なる取扱いを行うこと。
○ コース等の各区分における募集、採用の際に、男女別で選考基準や採用基準に差を設 けた上で行うこと(例えば、転勤があることが条件になっているコース等に応募した者のうち、女性に対してのみ、面接等において転勤の意思を確認すること等)。
○ コース等の各区分における配置、昇進、教育訓練等の雇用管理について、男女別で運用基準に差を設けた上で行うこと(例えば、「総合職」であっても女性については営業業務から排除すること等)。
○ コース等で区分した雇用管理を導入、変更又は廃止するに当たって既存の労働者をコース等の各区分に分ける際に、性別を理由に一律に分けたり、一定のコース等に分ける場合に女性にのみ特別な要件を課す等、男女で異なる取扱いをすること(例えば、女性労働者をすべて「一般職」に分けること、男性は全員「総合職」とするが、女性は希望者のみ「総合職」とすること等)。
発揮能力の評価
来年度より、等級基準をこれまでの保有能力から発揮能力に変更して、業績貢献につながらない能力は評価しない制度にする予定です。これに伴い考課の件で質問です。
これまでは、成績、情意、能力の3要素で考課を行なってきましたが、基準を発揮能力とした場合、成績と発揮能力の2つとすべきでしょうか?
そうですね。成績考課と発揮能力の考課(例えば行動考課など)にするのがよいと思います。
また、考課要素に入れるかどうかは別にして、情意考課の規律性や協調性などは行動や態度ですから、発揮能力ということができます。
能力に関しては、おっしゃるように保有しているだけでは意味がないので、それを行動に結び付けたかどうかの評価がよいと思います。
「~~ができる」という能力の基準を「~~をしている、いていた」という風に目に見える行動に置き換えるとよいと思います。
すべて社長が決める給与
社員20人ほどの会社ですが、給与や役職などはすべて社長の考えで決まってしまいます。
社長から見た社員の技術や感性で決まっているようですが、一部の社員から不平が出たりして、役員としても疑問を持っています。どのように対応すればいいでしょう。
御社は20人以上の人が従事している立派な会社だと思います。これだけの人がしっかり仕事をして、存続しているわけですから、給与や評価の仕組みもしっかりしているはずです。そうでなければ、存続しないと思います。
御社には、立派な人事制度(賃金制度や評価制度)があるのです。ただ、それが明文化されていなく、社長さんの頭の中にあるだけで、他人から見えない状態になっているのです。
ですから、社長さんの頭の中にある立派な人事制度を、他人にもわかるように明文化すればいいわけです。
そして、その明文化する時に、より今後の経営環境に合うように微調整すればよいわけです。
これまで業績を上げ続けてきたすばらしい実績がある現行人事制度(社長さんの頭の中にある仕組み)を無視して、全く違った新しい人事制度を導入すると、逆に混乱して業績が落ちてしまうことになります。
● 賃金に関して、次の3点を見えるようにするとよいと思います。
個人の賃金は
・ 会社の業績とどう連動しているのか
・ 自分の評価はどうなっており、その評価とどのように連動しているのか
・ 自分の役職や等級、(場合によっては年齢や勤続)などとどのように連動しているのか
とうことです。
まず、会社の業績がよくなると、個人の給与や賞与がよくなるということを見えるようにすることが必要です。
今までもそうだったと思いますが、それを見えるようにすることが必要です。そうすれば、会社と社員は共通の目標を持つことになります。
世間相場も大事ですが、我が社の業績との連動をわかるようにすることが大事です。
また、給与に関してはいくら昇給させるかではなく、いくら支払うのかという総額で考える方が大事です。
● 個人の評価については、次のことを明確にするようにします。
その人、その立場、役割の担当者に対して、どのような成果を上げてほしいのか、また、そのためにどのようなことをして欲しいのか、この2点です。
私はこれを期待成果と期待行動と言っていますが、この2点を各役割について明確にすることが大切です。
○ 期待成果 (期待通りの成果を出してほしいという期待です)
どんな成果を出して欲しいのか、明確にすればよいわけです。
営業数値や生産性、不良率など仕事の結果について、評価するようにします。
○ 期待行動 (期待通りに業務を進めて欲しいという期待です)
その仕事をどのように進めて欲しいのか、 どのよう仕事ぶりがよいのか明確にすればいいんです。
これは文章で表現することになりますが、 後から判定できるように、表現に気をつける必要があります。
また、これは職種によって異なりますので、職種ごとに作るとよいと思います。
その他、必要であれば、勤務態度に関する項目を入れるとよいと思います。
評価に仕方については、評価をする人はもちろん、評価される人にも考課者訓練を行って評価ルールや基準の共有化をかかります。
評価される人にも基準やルールを公開することで、評価する方も安易にできなくなり、妥当な評価をするようになります。
ホームページの成果向上型人事制度の作り方 に順を追って解説していますので、参考にしてください。
また、具体的な評価シートや賃金表を収録した「成果向上型人事制度の作り方マニュアル 」もあります。
以上、よろしくお願いします。
コンサルティングについて
「規模が小さく社員も少ないので昇進に限りがある。単に社歴や年齢による給与格差に不公平感を感じる。」などの理由で、賃金制度や評価制度を新しくしたいと考えています。コンサルティングについて、教えてください。
● 「成果向上型人事制度 」として提案しておりますが、人事制度を次のように考えるのが良いと思います。
1. 評価の内容や基準を明確にしてオープンにする。
2. 評価結果は上司から本人へフィードバックする。
3. 人事制度全体の仕組みをシンプルにしわかりやすくする。
4. 評価の結果が、賃金、賞与、昇格、昇進にきちんと連動する。
5. 会社の業績が社員の賃金、賞与に反映する。
● 当社のコンサルティングの大きな特色が完全請負コンサルティング となっております。
一般的なコンサルティングは、期間や会合数などでの契約となりますが、当社では最初に提示した金額で完全請負とし、予定会合数をオーバーしたり、予定期間が延びた場合でも、追加料金がかかることなく、責任を持って最後まで制度構築を行います。
● なお、コンサルティングの前段階で、「人事制度予備診断 」行うことをお勧めします。
人事制度の再構築といいましても、どこまで手をつけたらいいのか、どのようにすればいいのかが、明確になっていない場合があります。
そこで、それらを明確にするために、コンサルティング以前に現在の人事制度の現状を分析して、本当にコンサルティングが必要であるかどうかを検討し、また、必要であれば、どこをどのように直せばいいのかを明確にして見直していく必要があります。
これらを明確にすることがこの予備診断の目的です。
以上、よろしくお願いします。
人事考課研修の特徴
当社では課長職を対象に考課者研修を行いたいと考えております。そのため、色々調べておりますが、ホームページで御社のことを知りました。御社の研修の特徴等をお教えください。
当たり前のことかもしれませんが、その企業の人事考課制度にあわせた形で研修を行います。
人事考課制度やルールは各社色々です。
したがって、事前打ち合わせにより現行の人事制度の考え方やルールを把握した上で、その考えに則った形で研修を実施します。
研修のテキストも現行制度にあわせて作成しますので、研修終了後も人事考課のマニュアルとして使用できます。
仮に、自社の人事考課制度のルールや基準が明確になっていない場合は、事前打ち合わせの中で方針に沿った考え方に整理したり、研修の中で調整したりして、人事考課制度を明確にしながら考課ルールや基準の意思統一を図って行きます。
研修の形式は、一方的な講義ではなく、質問形式の講義と演習や事例研究を織り交ぜていきますので、効果的に学習できます。
また、考課者は、管理・監督者としての意識が高いことが不可欠です。したがって、人事考課の仕方やルール基準だけでなく、必要に応じて管理・監督者としての意識を高めるための研修を併用することがあります。
さらに、人事考課力診断テストや人事考課の通信添削等を併用することで、研修効果を継続的に高めることができます。
改革前はムリ、改革後は当たり前
「改革者はみな不幸である」という旧ソビエト連邦のゴルバチョフ元大統領の言葉がある。
改革を行う前は、多くの人がそんなことができるはずはないと言い、改革に成功すると、それを当たり前と言う、ということである。
例えば、改革とは深い森に道を切り開くようなものといえる。
はじめはそんなことができるはずがないと言って、作業命令を拒んでいた人が、道ができると当たり前のようにその道を使う。
改革には抵抗がつきものであり、仮に成功しても、それが当たり前となって、改革を推進した人の努力や功績を誰も認めてくれない。
でも、誰かが改革を進めないと成長できない。
結果とプロセス
結果とプロセスについて、それぞれ「よい」「悪い」の2通りを考えた場合、次の4つの組み合わせが考えられる。
① 結果がよい、プロセスもよい → 当然の成功
② 結果がよい、プロセスは悪い → まぐれ
③ 結果は悪い、プロセスはよい → 不運
④ 結果は悪い、プロセスも悪い → 自業自得
その組織の中で、まぐれでも結果のよい方がよく評価されるのか、たまたま結果は悪くてもプロセスのしっかりしている方がよく評価されるのか?
あるいは、「運も実力のうち」と考えるのか「運はいつまでも続かない」と考えるのか。
この辺をしっかり議論して、その組織として明確にすることが大事である。
評価制度の見直し
正社員の補充のため賃金規程を見直しています。順調に利益は出ているのですが、従業員には『やる気』、会社にとっては『業績や状況』に応じた給与体系を考えています。
評価制度を取り入れたいですが、少人数の会社の場合はシビアな評価できるのでしょうか?
利益も出ており成長中の企業であるとお見受けします。これだけ利益を出して成長しているということですから、立派な人事制度(賃金制度や評価制度)があるはずです。もしなければ、これだけ成長しないと思います。
御社には、立派な人事制度(賃金制度や評価制度)があるのです。ただ、それが明文化されていなく、社長さんの頭の中にあるだけで、他人から見えない状態になっているのです。
ですから、社長さんの頭の中にある立派な人事制度を、他人にもわかるように明文化すればいいわけです。
そして、その明文化する時に、より今後の経営環境に合うように微調整すればよいわけです。
これまで業績を上げ続けてきたすばらしい実績がある現行人事制度(社長さんの頭の中にある仕組み)を無視して、全く違った新しい人事制度を導入すると、逆に混乱して業績が落ちてしまうことになります。
人事制度の見直しを考えていらっしゃるということですから、次の3点を見えるようにするとよいと思います。
個人の賃金は
・ 会社の業績とどう連動しているのか
・ 自分の評価はどうなっており、その評価とどのように連動しているのか
・ 自分の役職や等級、(場合によっては年齢や勤続)などとどのように連動しているのか
とうことです。
今回は、評価ができるかどうかというご相談ですが、次のことを明確にすれば可能です。
その人、その立場、役割の担当者に対して、どのような成果を上げてほしいのか、
また、そのためにどのようなことをして欲しいのか、この2点です。
私はこれを期待成果と期待行動と言っていますが、この2点を各役割について明確にすることが大切です。
○ 期待成果 (期待通りの成果を出してほしいという期待です)
どんな成果を出して欲しいのか、明確にすればよいわけです。
営業数値や生産性、不良率など仕事の結果について、評価するようにします。
○ 期待行動 (期待通りに業務を進めて欲しいという期待です)
その仕事をどのように進めて欲しいのか、 どのよう仕事ぶりがよいのか明確にすればいいんです。
これは文章で表現することになりますが、 後から判定できるように、表現に気をつける必要があります。
また、これは職種によって異なりますので、職種ごとに作るとよいと思います。
その他、必要であれば、勤務態度に関する項目を入れるとよいと思います。
評価に仕方については、評価をする人はもちろん、評価される人にも考課者訓練を行って評価ルールや基準の共有化をかかります。
評価される人にも基準やルールを公開することで、評価する方も安易にできなくなり、妥当な評価をするようになります。
一般職だけの評価
突然、経営者が、思いついたように人事考課表を他社からもらってきて、いきなり4月から公平な評価をするために人事考課表を作って査定すると言ってきました。
しかし対象となる社員は、一般職の女子だけです。男性の総合職の社員に対しては、人事考課は行われません。この男女差別は合法ですか?
確かに理不尽な対応ですね。経営者は何を考えているのでしょうか。その目的と効果がわかりません。
ただ法律に反するかどうかという点については、難しい問題ですね。(私は法律の専門家ではありませんので、他企業の例などを紹介します。)
1.評価すること
仕事の出来栄えや仕事上の行動を評価することは、上司(管理者や経営者)の当然の義務と責任です。よい点は認め、悪い点は注意して、今後よりよい成果を出し、よりよい行動をするように指導するべきです。
考課用紙があるかないか、処遇(昇給や賞与)に連動するかしないかの違いはありますが、評価そのものはどんな会社でも行っています。
今回、内容が妥当なものかどうかは別にして、考課用紙を用意して行うということですから、評価する項目が明確になり、評価される方にとってもよいことだと思います。
努力する項目がわかるわけですから。
2.総合職と一般職
今回、一般職だけに考課用紙があるということですが、考課用紙があること自体問題ありません。
逆に、総合職のほうに考課用紙がないということは、どのような項目が評価されるのかわからないので問題があります。
ケースとして、総合職は営業数字で評価するから考課用紙はいらない、一般職は数字で評価できないから、勤務態度などの評価を考課用紙に記載して評価するということは、考えられますし、そのようなことは中小企業ではよくあります。
したがって、「考課用紙がある、ない」ということが法律に反するとはいえません。
3.処遇との連動
今までもそれなりに評価をして、昇給や賞与が決まっていたと思います。(会社業績や本人の評価、世間相場などで)
今後は、評価の部分のウエイトを大きくして、今まで以上に連動性を大きくしたいということであれば、それはそれでよいことだと思います。
ただ処遇に関することですから、よく説明して、納得性を高めることが必要です。
説明もせずに一方的に実施して、賃金や賞与を今までと比較して、不利益になるようなことがあれば、問題になります。
女性の賃下げの道具として、実施されたのであれば大問題です。
4.まとめ
・ 上司が部下の仕事上の評価をすることは、普通のことと考えられます。
・ 賞与や昇給を決めるときに、ある程度評価が連動するのも普通のことと思います。
多くの会社の就業規則には「昇給や賞与は勤務成績による」と書いてあります。
・ 賞与や昇給の決定方法が、変更になるのであれば、社員によく 説明し、納得させることが必要です。
説明もせずに、不利益な変更を行うのは問題があります。
具体的に不利益変更があるようであれば、労働基準監督署などに相談なさるとよいと思います。