ディレールメント
最近、コンピテンシーとともにディレールメントという言葉が人事管理の世界でよく使われるようになってきているので、ちょっと整理してみる。
1.コンピテンシー
高い業績を上げる人達の行動特性を「コンピテンシー」と言い、最近の人材開発・人事評価にはこのコンピテンシーを取り入れる企業が多くなってきている。コンピテンシーをモデル化し、それを見習わせることで人材育成につなげようというものである。
基本的には、優秀な行動が高い成果に結びつくという考えである。
2.ディレールメント
しかし、有能で高い業績を上げている人達には、コンピテンシーだけでなくマイナスの行動特性もあることがある。例えば、管理職の場合
・ 部下の意見や行動に対して常に否定的な対応をする
・ 日頃から部下の意欲を下げるような言動がある
・ 細かいことまでにいちいち口をはさみ部下に仕事を任せることができない
などである。
このように優秀な人達が陥りやすいマイナスの行動特性のことを「ディレールメント(レールを踏み外す)(問題行動)」と言う。そして、このディレールメント(問題行動)が機会損失に結びつくと考え、排除する必要が出てきている。
3.人事評価への活用
コンピテンシーにより、優秀社員の行動特性を行動指針の形にして、人事評価に活用するということは以前から行われてきたが、これに加えて、ディレールメントにより、問題行動を事例として表して、そのような行動がなかったかどうかを評価するようにする。
優秀社員の行動特性については加点評価を行い、問題行動については減点評価を行う形が実態に合っている。
実は、「逆コンピテンシー」という名前で、以前から数社で導入しており、行動評価(プロセス評価)をコンピテンシー一本で行っている企業より、評価の納得性が高く、育成にも効果が出ている状況である。