被考課者の心得
人事考課者は考課者訓練等で勉強しているのである程度理解されているが、被考課者は勉強の機会が少ないので誤解していることがある。そこで、被考課者の誤解している点を考慮して、被考課者の心得をまとめてみた。
1. 人事考課はあなたそのもの(被考課者)の人間としての評価ではありません。
→ あくまでも、期間中の仕事上の結果と行動(能力)の評価に過ぎません。
2. 人事考課はあなたと他の社員を比較して、優劣をつけたり、序列をつけたりするものではありません。
→ 期間中の仕事上の結果と行動(能力)が基準に対して、上回っていたかどうかを判断するものです。
3. 人事考課はあなたのすべての「仕事上の結果と行動(能力)」を評価することではありません。
→ 現実には、想像やうわさ話ではなく、考課者の知りえた事実によってのみ評価します。したがって、正しい評価をするためには、考課者は「知る努力」が必要であり、被考課者は「知らせる努力」(報連相)が必要です。
4. あなたは自分の苦労を全部知っています。しかし、他人の苦労は一部しか知りません。自分の苦労全部と他人の苦労の一部(あなたが知りえた一部分)とを比較して、私の方が頑張っているといっても意味がありません。
→ 人事考課は他人との比較ではありません。
5. 評価の手続きが正当であれば、結果の良し悪しにかかわらず、その結果を認め、今後の改善に結びつけることが、成長につながります。
→ 健康診断も仮に診断結果が悪くてもそれを認め、治療することで健康につながります。
やはり、被考課者に対しても被考課者研修を実施して人事考課の考え方をしっかり勉強する必要がある。