職能資格制度の運用 | 人事コンサルタントのブログ

職能資格制度の運用

 当社は職能資格制度を導入して、職能要件書を作っていまが、職能資格制度は本当にいい制度なのでしょうか。

 

 ご質問にお答えします。

 

 育成を重視した人事制度では、職能資格制度をベースに考えるのがよいと思います。また、その等級の定義や意味を明確にするために、職能要件書も作った方がよいと思います。

 

ただ職能資格制度を単純に運用していくと、いろいろな問題が出てきます。

 

 例えば、昇格運用について、多くの場合は、職能要件書で昇格を決めるのではなくて、過去の人事考課の累積で昇格を決めます。人事考課には成果や勤務態度なども項目に入っており、職能要件書に明記した能力がなくても、昇格することが発生します。単純な仕事をまじめにやっていれば、上級の能力はなくても、昇格してしまうことがあります。

 

せっかく等級定義や要件書を作っても、それに関係なく、長くやっていれば年功で昇格者が出てしまいます。

 

 このように、職能資格制度は基本的な考え方はよいのですが、運用上問題が生じることがあるので、運用をちょっと工夫する必要があります。

 

 ひとつの方法として、職能資格制度の昇格は通常「卒業方式」で行いますが、ある一定の等級以上の昇格について、その卒業方式に加えて、入学基準を設定する方法があります。

 

人事評価の累積による昇格基準だけでなく、「○○業務を担当する」という入学基準も設定しています。こうすることで、単純業務の担当者が上位等級に昇格するということを防止できます。

 

 他にもいろいろな方法がありますが、自社の状況に合わせて工夫されるとよいと思います。

 

人事考課基本研修動画(抜粋見本11分) をどうぞ!
  

JK式人事考課制度の作り方動画(24分)をご覧ください!

    

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