評価と考課のちがい | 人事コンサルタントのブログ

評価と考課のちがい

 人事考課と人事評価、同じように使われていますが、意味は違うのでしょうか。または同じ意味なのでしょうか。

 

 評価を辞書(goo辞書)で調べると次のように書いてあります。
(1) 物の善悪・美醜などを考え、価値を定めること。
(2) 品物の値段を定めること。また、その値段。
(3) 物の値打ちを認めてほめること

 

 一方、考課を調べると次のように書いてあります。
(1) 官吏・従業員・学生などの仕事ぶりや成績を調査して報告すること。
(2) 律令制で、毎年各官司の長官が官吏の勤務成績を評価すること。

 

 以上のことから、評価とは、広く「物の善悪・美醜などを考え、価値を定めること」であり、考課とは、その評価の中で「仕事上の行動や結果、能力など(勤務成績)を評価すること」であるということができます。
また、考課は勤務成績に限定して評価するわけですから、当然処遇に連動するものと考えられます。

 

 律令時代に「令」を解説した「令義解(りょうのぎげ)」では、
考課のことを「考は功過を考校せよとなり、課は才芸を課賦せよとなり」と解説しています。

 

 令義解(りょうのぎげ)とは、833年(天長10年)に淳和天皇の勅により右大臣清原夏野を総裁として、文章博士菅原清公ら12人によって撰集された令の解説書のことで、大宝令・養老令が伝えられています。全10巻あります。