遂行目標と期待行動 | 人事コンサルタントのブログ

遂行目標と期待行動

 ホームページの「人事評価制度作成の手引き 」を参考に、自社の評価制度を見直しいているのですが、遂行目標と期待行動の概念が混同してしまい、その区別がつきません。その辺の考え方を教えてください。


 「人事評価制度作成の手引き 」にも書いてありますが、人事評価の項目は、会社が社員に対して期待していること、上司が部下に対して期待していることを明確にしたものです。

この期待は、「自分の役割をしっかり全うして欲しい、あるいは期待通りの成果を出して欲しい」という期待(期待成果)と、「高い成果を上げるために、やるべきことをしっかりやって欲しい」という、期待(期待行動)があります。

 また、期待成果には最終成果を示す業績目標と、プロセス成果を示す遂行目標に分けて管理するようにします。

 

 そこで、この「プロセス成果を示す遂行目標」と期待行動の違いということですが、例えば営業で考えると、次のようになります。


業績目標 今期の売上○○円
遂行目標 いつまでに新しい販促ツールを作成する
期待行動 効果的な質問を投げかけ、顧客のニーズを引きだし、それに合った提案をしている。

 

 上記のように、遂行目標は、個々人に対して、具体的に、いつまでに何をどうするのかを設定する内容になります。期待行動は、その職種に対して特に意識して欲しい行動指針(コンピテンシー)のようなものになります。


 少人数の場合は、個人別の遂行目標を期待行動にように設定する場合もありますが(仕事が画一的で、みな同じ仕事をしている場合など)、一般的には、上記のように区分した方が良いと思います。



人事評価制度作成の手引き 」のページはhttp://www.sabcd.com/23jk-hyouka/23jk-hyouka.pdf  です。