◆ 創業社長の苦悩 | ただジイの独り言(旧:人事コンサルタントのブログ)

◆ 創業社長の苦悩

 仕事柄、中小企業の社長を話をする機会が多いが、特に年配の創業社長と賃金の話をしていると、次のようなことを感じる。
 社長は社員に給与をたくさん払いたい。それは、創業時、名もない自分を信じてついてきてくれた社員に報いたいという気持ちと、社員に少しでも喜んでもらいたい、社員に自分を信じてよかったのだと誇示したい気持ち、また、社員やその家族にいいところを見せたい気持ちもあるからではないだろうか。

 能力主義や成果主義というのは、会社を運営していく上で必要だということは十分わかっているが、だからといって、能力のない社員や成果の出ない社員を低い処遇にはしたくない。
 今までも、口で文句をいいながらも、賃金はそれなりに上げてきたし、だからこそみんな頑張ってくれた。特に、今、能力主義や成果主義にすると、創業時自分を信じてくれた年配社員に厳しい処遇になる。そのようなことは、出来ればしたくない。

 しかし、会社もかわいい。苦労してやっとここまで大きくした会社である。ここで倒産したら、自分の人生の証がなくなってしまう。お金の問題でなく、人生の成果物として会社を存続させたい。このままでは、人件費の高騰で支払いが出来なくなってしまう。売上も伸びそうにない。何とかしなければ。

 新聞に成果主義、年俸制というのがのっていた。あそこの会社も成果主義にしたらしい。当社も成果主義を導入してみようか。いろいろ資料を見てみると、企業経営に関してはかなりいいらしい。考え方はよし、具体的に当社にあてはめてみよう。
 ・ 職務給で仕事が変わらないと賃金は変わらない?
 ・ 成績が悪ければ賃金が下がる?
 ・ 熟練工は必要ない、熟練工がいなくてもいいように仕事を標準化する?・・・・・・・
そんなことしたくない、そんなことできるわけがない。
しかし、会社の業績が、・・・・・。
 ああ、どうすればいいんだ。 個人の価値観と経営者の責任にはさまれて、苦悩する創業社長。

 創業社長は口では厳しいけれど、実は社員に一番やさしい。だから、今まで存続した。社員を道具のように考える会社は長く存続しない。
そのやさしさゆえに、会社が存続してきて、そのやさしさゆえに会社存続の危機に陥っている。

そんな社長に一言
「会社を存続させることが、社員にとっても一番いいことなんですよ、社員を信じなさい」
 今人気のblogをこちらでチェック