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水辺の生物

料理人の私が飲食の世界に興味を持ってから今日まで見てきた「水」に関わる世界、その水辺に生息する生物たちの環境や生き様を書き記していきます。

過酷な内容のものも多く、不適切な表現が含まれる場合もありますのでご了承の上ご覧ください。

【注意】本文には一部不適切な表現や過激な文章があります。ご理解の上ご覧ください。



新年のお慶び心から申し上げます。

新年早々とりたててすることもないので恋人とセックスしておりましたその折ベッドで戯れておりますと恋人が私の耳に息をそっと吹きかけながら舌を優しく這わして参ります、私も応える様に彼女の耳元から首筋に舌をつたわせておりますと吐息交じりに「天狗さんの耳、焼きそばの味がするぅ」と言われました。

豚の耳 焼きそば味?

そう最近私の体からはお好み焼きや焼きそばの匂いしか致しません、厳密にいうとソースの匂いと油の匂いなのです鉄板焼やお好み焼を食べに行った位では耳から味がするほどにはなりません。そうこれは鉄板焼という過酷な地獄でがっつり油とソースに塗れて働く男の匂いなのです。

年の瀬に兼ねてより計画していた友人の飲食店が開店しそこに雇用される事となった私は実質365日休日なしで労働する事となりました。昼の仕事を終わらせ急ぎ夜の職場へ向かう私の目指す先は過労死、労災保険など入っておりませんので過労死しても喜ぶのは多くの私を疎み妬む者や私にコラムのネタにされるのを畏れる妖怪變化の類か害虫どもくらいでございます。私葬式は聞いているほとんどの人間が意味を理解していない坊主の読経ライヴや白黄色のセンスのない花を排除し参列してくださった方に華やかな花瓶に生けられた季節の美しい花々や山本耀司辺りにデザインをお願いして作ってもらったシックかつモダンなモノトーンの垂れ幕や提灯に囲まれ私が生前好きだった食べ物を食べてもらいどうせ聴いても同じ理解出来ないのであれば故人が好きだったテクノミュージックなどをライヴセットで流してもらいたいと今の内からこの私が発案する「食葬」のメニューを少しずつではありますが書き出しライヴセットを引き受けてくれる徳の高い坊主ならぬDJないしアーティストを探しております。

スケジュールが過密なのは非常に良い事で逆に余分に出来た時間に異常な有難味を感じます、ストイックに生きているからこそ怠惰な時間の良さがわかるのです。常に限界寸前が私にとってはベスト状態なのです。ベストを尽くして生きていればいつ死んでも本望でございます、無能を晒して生き続ける事など私には到底できません。

本厄にして何をやってもうまく回らなかったインケツ爆裂昨年の春頃その話は私の元へやって参りました、友人が鉄板焼屋を一緒にやらないかというのです。私は世界でもその名を知られる料理専門学校で多くの料理の知識を学びそして世界各国で様々な料理と出会いましたがこと鉄板焼というジャンルへの造詣は皆無に近い程乏しい情報量しか持っていませんので正直その仕事を受けるにあたって躊躇がございました。経営しオーナーシェフとなる彼に業態 方向性 期間 私の(立ち)位置などに関するいくつかの質問を致しましたところ非常に明確な回答をもらい自身の将来的な展望や性格なども語ってくれた上で引き受けて欲しいと言われました。友人を助けることは元より才能のある上司に仕えるという事は雇用される側にとって最高の条件ですので私は喜んで引き受ける事に致しました。更にもう一つ自分の中でやりたいと思ったのはちょうど同時期に私がコンサルトで入っておりましたとあるライヴバーの経営者とのトラブルで非常に酷い目にあっていたので私もコンサルをする料理人として思い悩んでいる時期でもありましたので自分に気合いを入れ直すよいきっかけになればと出師するに至りました。
話はズレるようですが私がコンサルタントしていたライヴバーの経営者の話を少しだけここに語っておきます。多くの経営者の方はこのようなことはないと思いますので非常に珍しいレアケースとして御一読していただきたいのですが私やこの度私を雇用してくれた友人より遥かに年配のそのライヴバーの経営者は自らがオーナーシェフとして店に顔を出し一丁前に腰に巻いたサロンのポケットに使用済みのトングをそのまま刺している不衛生な女性で調理経験といえばマニュアル化されたパスタ屋でしばらく勤めていた程度、味の責任は家庭料理の味でおおよそこの人は年寄りと長くすんでいたのであろうと思わせる酒が全く進まない超薄味。当時100種類のカクテルを作れるとHPに豪語している割にメニューに書かれているものは古文にも出てこないような古臭い不人気なカクテルばかりでよくこのようなチョイスが出来たものだとBARに行って酒を飲んだこともない人間が経営するライヴバーの恐ろしさをひしひしと感じます。日々の現金出納簿も付けずお金や人の流れも読まず何人入って何が売れているのかというデータも取らず平日の一般営業時の集客も安定してもいないのにやたらめったらにイベントを入れようとし膨らませ過ぎたイベントのせいでDJたちのスケジュールがあわず出演が厳しくなるとその出演者たちにやる気がないと騒ぎプロでもなく当然集客力もない若い人気もまだないDJやミュージシャンに毎週の勢いで出演させようとし集客できていないと喚き店のイベントの営業のつもりかそのライヴバーの近くにある私が見つけコツコツと営業していた飲食店へ3時間もイベントの営業(の為?)に無駄な話をしても消費したのはビール一杯¥380、いくらなんでもこれは酷すぎるとこの飲食店の店主は私に後日苦情をもらしておりました。料理が出せる店にしたいという割に調理器具は揃っていないので必要と思い買い出しに連れて行けば渋って結局は買わない、私も厨房に立つ以上せめて最低限のものをとリサイクルショップをしている友人に中古の鍋や器具を頼めば購入後返品したいと現状確認済みで安価で売るリサイクルショップに対し有り得ない行動を取り、料理の技術を教えても守らず私と私の店で出していた料理の味を知る客は「天狗はちゃんと料理を教えていないのではないか?」と疑われ、どこにその所在があるとも知れぬ無責任な味付けと幼稚な技術で全てに中途半端で空回りするその経営者が私にメールで相談してくるのは離婚調停中の夫のストーカー行為について…面倒臭がる私に最終的にギャランティの支払いを渋る始末、諸事情が飲み込めず物分かりの悪いわからず屋の私ではないが先方の動きが悪過ぎてこちらが足並みを揃え足踏みしていたのを私の勤務怠慢と言われれば私も困り果ててしまいました。退職させて欲しい旨を伝え契約通りの金額もいただけていないので今まで提供した商品やイベントのアイデアは私個人が有する技術から生まれたものなので使わないで欲しいとお願いしましたが名前を変更しただけで何も除外してもらえませんでした。私も甘かったのですが正式な書式の契約書もないものですから労働基準局へ訴えることもできず功績の割に合わないギャラと空虚な達成感は私の心身を確実に蝕んでおりました。

意気消沈し私の技術を買ってくれるような人間はこの程度なのかと卑屈になっていた折に舞い込んで来た話故に私はもう一度頑張ってみようと思う気持ちと不安が入り混じっておりました。主への忠は当然なので苦言を呈する事もございます、今私が仕える主は私をいち料理人として尊敬してくれておりますので意見を聞き入れ私が動きやすい環境を作ってくれております。ソース塗れ油塗れで働けるのも主のお陰で言わば生きる瞬間を与えてくれていると感謝しております。365日働こうが倒れようがこれも私が選んだ道でございますので何の問題もありませんが倒れるまでに後継者なり主に私の技の全てを伝授出来ればと思います。

年末からずっと男2人で店に入っておりますと世間の目は偏った目で見てくるものでございます、私と友人である主はゲイの噂を立てられるようになり非常に困っております。恋人にまで疑われる始末で大変難儀しております。

忠を尽くすという事の代価はやりがいのない生きているか死んでいるのかもわからないような仕事を与えられることなのでしょうか?恋人にまでゲイと勘違いされるくらい主に仕え時に過労死も厭わない覚悟で挑むべき勤務を与えられることなのでしょうか?

私はゲイではありません。