ピアノに、もがき続け数十年。

「もう止めよう!」なんていうセリフは、飽きるほど吐いてきた。

 

ニューヨーク時代、挫折と絶望?で、ピアノと距離を取ったことがある。

その時、自分でこう決めた。

「一度もピアノを弾きたくならなかったら、ピアノはもう二度と弾かない。

しかし、一度でもピアノが弾きたくなったら、何があっても一生続ける。」覚悟し心に誓った。

最初は、順調?に進み、ピアノは部屋にはあったが、全く弾きたくならない。

このままならイケるぞ!?

 

忘れもしない、ピアノから離れ(たったの)26日後・・・。

「あのフレーズ、ちょっと弾きたいな。練習したいな。」

ついに来たか。

しぶしぶどころか、普段通り電子ピアノの電源を押していた。

予期していたのか、そのことに全く躊躇はなく、すんなり受け入れていた記憶がある。

 

それからというもの、何があってもやめるわけにはいかない。

自分と誓約を交わしたのだから。

 

いくら弾いても上手くいかず、いわゆる"スランプ"に陥ることは日常茶飯事。

その時は、"断腸の思い" で練習を止め、落ち込むのが常だったが。

最近はちょっと違う。

スランプは、練習をしたから起こる現象で、スランプ中は前に進んでいると確信した。

なぜなら、次の日スムーズにいく場合が多い。

脳科学で、人間の脳は寝ている時に活動していると聞き、目から鱗だった。

実に神秘な人間の脳。

あれだけ奮闘していた箇所が、スムーズに弾ける。

まさに、自転車に初めて乗る練習をした時のように。

 

数多くの素晴らしいクラシック音楽作品に感謝し、また没頭し自分の感覚を磨き続ける事が、私の人生か。

一念発起したのだから、責任を取るしかない。