ワンダ・ガアグのグリム。たとえば、「三人兄弟」。絵本の会2025-9
こんにちは、詩子です。
9月も上旬が過ぎました。
まだ暑いですが、朝晩は少し涼しくなってきて、ほっとしています。
2025年9月の 絵本の会 は、
9/11 (第2木曜日)
に開催いたしました。
輪読の範囲は、
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『100まんびきのねこ』と私 (p316-325)
です。
ようやく、p325の最後の行までたどり着きました
。
今回は、ワンダさんと、グリムの昔話について、
みなさんと読んでいきました。
先ずは、
● 『しらゆきひめと七人のこびとたち』
ワンダ・ガアグ/再話・え うちだりさこ/やく 福音館書店
と、その原書
● 『SNOW WHITE AND THE SEVEN DWARFS』
の絵を見比べることからはじめました。
(今回は時間の関係で、この絵本の読み聞かせはしませんでした。)
当然なのですが、
縦書き版 と 横書き版 では、
絵の配置がちがうので、印象も大きくちがいます。
せっかく、こんなに素敵なワンダさんの絵があるのですし、
・原書の通り、横書きで出版してもらえたら良いのに!
という声が多数ありました。
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続いて、松岡享子さんが訳された、2冊のグリム。
● 『グリムのむかしばなし Ⅰ』
● 『グリムのむかしばなし Ⅱ』
ワンダ・ガアグ/編・絵 松岡享子/訳 のら書店
2冊のうちの、『~Ⅱ』に載っている、
● 「三人兄弟」
という おはなしを 読みました。
どの辺りが、ワンダさんによる ”自由な翻訳” なのかを味わうために、
グリム童話の 第2版 を ベースに再話されている、
● 『語るためのグリム童話 6』(小峰書店)
の「三人兄弟」も読み、
聞き比べをしていただきました。
ワンダさんの”グリム”には、挿し絵があるので、
時々、絵も見ていただきながら、読んでいったのですが、
・絵がなくても、想像して楽しめた!
・ワンダさんの「三人兄弟」は、翻訳というより、”再話”。
・ワンダさんのは終わり方がすっきりしていて、よかった!
という感想がありました。
ワンダさんは、
おはなしを絵にするだけでなく、
ことばでもイメージゆたかに書ける方だということを、
より感じることができました。
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後半は、渡辺茂男さんもテキストに書かれていた、
ワンダさんの15歳から24歳までの日記をもとにした、
自伝
● 『ワンダ・ガアグ 若き日の痛みと輝き』
ワンダ・ガアグ/著 阿部公子/訳 こぐま社
も、少し見ていきました。
この本を読んでみて、特に印象に残った言葉を紹介していきました。
「一生読むことはない本なのかも…」
と思っていましたが、
読み進めるうちに、やめられなくなりました。
ワンダさんの、
絵を描いて生きていく!という、強い決意
もあれば、
芸術を志しながら、家族も養う、大変な日々への叫び
もあり、
時折、10代の女の子らしいジンクスを試す様子
なども書かれていて、
深刻になったり、楽しくなったり、感情を揺さぶられました。
そして、最後には励まされていました。
これもまた、絵本の会 のおかげで、読むことができた本です。
参加してくださる皆さまに、感謝です
。
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次回、10月の 絵本の会 は、
2025年
10/9 (第2木曜日)
です。
テキストは、久しぶりに
進みます。
『心に緑の種をまく』 渡辺茂男/著 岩波書店
◆ 第6章「私と絵本の出会い」
『オズの魔法使い』の魅力 (p326-335)
です。
参加してくださる皆さまには、
● 『オズの魔法使い』
L・F・バウム/作
渡辺茂男/訳
W・W・デンスロウ/画 福音館書店
で、読んできてください!!とご案内しました。
…私も、がんばって読み返します!!
それでは、次回の 絵本の会 でお会いしましょう!
ごきげんよう。