立志式の季節
こんにちは、ベル子です。 ![]()
1月は成人式、
3月は卒業式、
4月は入学式…。
若い人たちの
晴れの節目が続く季節ですね。
そんな中、2月は、これといった「式」のない、はざまの月。
いえいえ、あるんです。中学2年生のための「式」が。
その「式」とは・・・ズバリ、 「立志式」 です。
近年、ニュースでときどきとりあげられるので、
ご存じない方は、「最近流行りの式」といった認識かもしれませんが、
そんなことはないはず・・・。
なぜなら、中2の時期をとうに過ぎたベル子も経験していますもの。
そこで、図書館職員数名にきいてみると、
どうも、40代半ばくらいまでの人は経験ありでした。
(それより上の世代では行っていなかったようです。)
現在でも続いていますし、それなりに歴史のある式ですね。
ベル子の記憶する「立志式」とは…
寒い体育館に2年だけが集まり、
訓話を聞き、皆で何かを唱和したような気がします。

そして、教室に帰ってから、
「志を立てる作文」を書いたと思います。
とにかく寒くて、地味な式だけど、
寒修行に似た、厳粛な感じもしましたね。![]()
そして、「立志式」とセットで思い出されるのは
「橋本左内」と『啓発録』です。
今の中2生と同じ、数えで15歳(元服の年)のときに
橋本左内が書き上げたのが『啓発録』。
彼は、『啓発録』でこれからの決意表明をしたのです。
唱和した内容は、おそらく『啓発録』の一節でしょう。
そして、なかだるみしがちな中2のときに、
「ほら、左内さんは同じ年のころ、
こんな立派な決意表明をしていたのだよ」
と言いたいんだろうな、と。(大人たちが。)
それと、福井県民として、
郷土の偉人、橋本左内 を忘れないための式でもあると思います。
(※実際、全国規模では「立志式」は行っていないようです。)
そこで、これを機会に、調べてみました。
参考にした資料は・・・
『ふるさと福井の人々』 (福井市教育委員会)
『幕末の先覚者橋本左内
~幼ごころをうちすてた十五歳の決意』 大津寄章三/著 (明成社)
『橋本左内 やさしい 啓発録』 (福井市立郷土歴史博物館)
幕末の福井藩の医師のもとに生まれた橋本左内。
幼いころから賢く、しっかりした人で、
20代前半で藩主の側近として藩政の改革に当たり、
のちに国の政治にも関わり、全国をとびまわっていたそうです。
「安政の大獄」で斬首刑に処されたのも、
「このまま生かしておいては危険な人物だ」
と井伊直弼に思わせるような可能性を秘めていたからでしょう。
享年26歳。 志なかばで、悔しかったでしょうね・・・。
さて、そんな左内の著した『啓発録』とは・・・
若々しい、清新な決意に満ちて、
読んでいて、こちらまで背筋が伸びる感じでした。
以下、主な内容です。(簡略化しています。)
①稚心を去る
幼なごころを捨てる。
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②気を振う
人に負けない心を立てる。
③志を立つ
目標を定める。
④学に勉める
すばらしい人を手本として努める。
⑤交友を択ぶ
心から尊敬でき、何かあったときには心配してくれる「益友」を大切にする。
私の中学時代と同じく、今の子どもたちも、「志を立てる作文」を
書いているようで、図書館には
『新啓発録-私はこう生きたい-』(青少年育成福井県民会議)
という、福井県の中学生の優秀作文集も取り揃えております。
今回参考にした資料は全て、
前回のベル子ブログでお伝えした「郷土資料」の書棚にあります。
郷土の偉人を調べたくなったら、ぜひご活用くださいね。![]()