紅葉 | さばとごはん

紅葉

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 こんにちは。ご無沙汰の白炎です。


 ここのところ気温が低く、


 雨の降る日が続いていましたが、


 今日は、見事な秋晴れです。


 窓際で穏やかな陽を浴びていると


 「生きているのだな」と洩らしてしまいそうな


 深い思いに浸されます。



 文化の館の木々も色づいています。


 標高の高い山々は


 さぞや美しいでしょう。




 しかし僕は、


 今年も、何処にも出かけずに


 家と職場に閉じこもって


 庭の木の紅葉を楽しむばかり。



 振り返ってみなくても


 二十歳の頃から僕は


 旅行にもイベントにもコンサートにも


 スポーツ観戦にも出かけずに


 いつもいつも家に閉じ籠ったままだった。



 「淋しいね」「楽しくないね」「侘しいね」と


 周りの人からそう言われるのだが、


 兎に角、何処にも出かけたくないこの傾向は


 治しようもないし、治したいとも思わない。



 先日、乾正雄の


 『夜は暗くてはいけないか』 朝日選書600 を読んでいたら、


 カントは生涯


 自分の住まいから数キロ以上離れたところに行かなかった


 と書いてあるのを見つけて、


 何だか救われたような気になった。



 カントがそうだということがお前に何の関係があるのか


 と言われれば、それまでだが、


 家に閉じ籠る者を


 「見識の狭い愚か者」であるかのように考える


 世の風潮に少し抵抗できそうで、


 意地の悪い嬉しささえ覚えてしまった。



 しかし、ケストナーの父親だってそうだったらしいし、


 A・ワイエスもまた自身の暮らす地区しか描いていないのだ。


 暗い家の中にじっと身を潜めているのも


 好いものだ。